中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

タンパク質を考える(20)

 ここまでタンパク質と、タンパク質をつくる仕組みについて

書いてきました。 そして細胞の働きも。

 今日はとても大切な「幹細胞」について書き、明日からは食事

と細胞について書こうと思っています。

 「幹細胞」は、通常の細胞同様に自分自身を複製する能力と、

別の種類の細胞として分裂し、さらに増殖する能力も併せ持つ

特殊な細胞の総称です。

 私たちの身体のすべての細胞は、新陳代謝で古い細胞が破棄され

新しい細胞に置き換えられることによってリフレッシュされています。

血液細胞や小腸皮膚などで特に活発です。

 かつては、最初につくられたままだと思われていた脳細胞も、次々と

新しい細胞が作られていることが判明して来ています。

 全身に大量の細胞を供給し続けるために、体内各所に「幹細胞」が配置され

、幹細胞自身の複製と、必要な細胞への変化などを常に行っています。

幹細胞にもいくつかの種類があって、役割が決まっているのです。

体内に配置された幹細胞(大木が枝分かれしているさまを想像してください)

それぞれに別れた枝の付け根のような部分と勝手に想像していますが、

もし「幹細胞」ががんになると、多臓器への転移が早く死に至りやすいと、

私は考えています。同じがんでも、転移がほとんどないものと、転移が

早いものがあります。 そういうこともこの際におぼえておいてくださいね。

 究極の幹細胞と言えるのは「受精卵」です。 受精卵の分裂の勢いは凄い

でしょう。人間の誕生を考えるとき、細胞の働きの凄さを思います。

 受精卵から、手足も顔も、臓器も作っていくのですからね。どんどん成長

する中で、必要な個所に「幹細胞」が配置されて、近隣の故障個所を素早く

修復するのです。 もっと大きな役目を持った幹細胞もあり、そういうものは

外敵に対して、急遽新たな細胞を作り出し、外敵を排斥する。

 私たちの体内で、細胞たちが毎日毎日休まずに働き続けて、わたしたちを

守ってくれている。 手術した後に体が修復されるのも、細胞たちの働きが

あるからこそです。 その細胞から作られるタンパク質ですが、アミノ酸

なくてはタンパク質をつくれません。 体の中のアミノ酸がたっぷりと貯蔵されて

いないといけないのです。 20種類のアミノ酸を毎日取り込んでおかないと、

タンパク質が指示通りにつくれないのです。 なんでも好き嫌いなく食べられる

人は長寿にもつながります。