中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

タンパク質を考える(16)過酷な研究競争

 昨日の「二重らせん」の話の続きです。

AとТ、GとCがいつも向き合って二重らせんが続きます。

決してAとGが向い合うことはありませんし、ТとCが向かい合うこともない。

AーТ

ТーA

GーC

CーG

という風に、繋がっています。

この結びつきだけで、数万種ものタンパク質製造の指示が

できるとは行われるのです。 20種のアミノ酸の組み合わせが

行われるのです。 不思議ですね。こういう事実を解明した科学者

たちを尊敬します。

 私のような馬鹿ばかりだと、何も知らずに神のみぞ知るなんて

言っていたでしょう。

 まだまだ細胞やタンパク質の秘密は完全には解明できて

いませんから、研究者さんたちはさまざまな研究にしのぎを

けずっていることでしょう。

 わずかの差で、先を越されると長いあいだの研究が、

おじゃんになってしまう。

 このような研究は、医療や医薬に関係することが多く、

同じ研究をしている人は、何万人といるのだから過激な競争

と言えるでしょう。

 せっかく研修が完成して発表しても、認められない場合もある。

今年のノーベル賞を受賞した二人もそうだった。 二人の研究が

日の目を見たのは、山中先生のアイ・ピー・エス細胞の発表が

きっかけとなった。

絶対にありえないと思われていたことが現実のものにしたのが

アイ・ピー・エス細胞だった。それをきっかけとして、メッセンジャー

RNAを利用してのワクチンつくりだったのだ。

 競争は過激でもあるが、人の研究によって日の目をみる

こともある。 先日、山中先生と、カタリン・カリコさんが

TV対談していましたが、山中先生はカリコさんに「世界を救った

ワクチンでしたね」と言っていました。カリコさんの弟子に日本人

助手がいて、「彼は毎日、数百匹のマウスでの研究に貢献してくれました」

と話していました。研究には裏方として彼のように、ただひたすら

マウスと向き合っている人もいるということですね。