中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

(8)免疫について考える

これまで8回書いてまいりましたが、第一回から通して読んで下さった方がおられるでしょうか。

私は、1回分を書くのに30分から40分をかけています。

お読みいただく時に、判らない熟語、単語などがあれば、どうか検索してお調べ下さるとご理解が進むと思います。

免疫というのは人間だけが持っているものだろうか。

実は高等脊椎動物も免疫システムを持っております。

ですからマウスや兎などは、実験に良く使われ、医学の向上に役立っているのです。

患者の近くで働いている臨床医は、患者の延命に尽くしていますが、意外と免疫学には詳しくありません。

医学の向上に尽くしているのは臨床のお医者様ではなく、関係学問を日々研究している研究者なのです。

試験管実験もあれば、マウスを使っての実験もあります。

実験を通して新しい発見につながることもあれば、思っていたことと違う結果になって、それが新発見に結びつくというこもあるのです。

ある発見に至った実験のことを書きます。

普段知らない学術用語がでてきますが、覚えなくても構いません。全体が把握出来れば理解できます。

随分前に生物学者福岡伸一さんが書かれた本の中に「ノックアウトマウス」を作ったことの経緯などを読んだことがあります。

その本では、人間は受精後の細胞分裂の中で各臓器などに分かれていく。

その際に、性別も決まって行く。

人は誰でも、最初は女性器が造られる。その後に

女性器が閉じられて男性器が作られると男性として生まれる。

その証拠が男性の睾丸が入った袋の裏に残っている。疑う人は袋の裏を見れば良い。

女性器が閉じられた跡が(手術跡のように)必ず残っている、と書かれていたのが印象的だった。

だから、(GLBT)問題が起こるわけだと私は思ったものだった。

話が飛びすぎました。

ノックアウトマウスの話でした。

ぜひ「ノックアウトマウスの作り方」を検索してみて下さい、私が説明するよりもよく分かるはずですから。

さて、ある大学院生が、ノックアウトマウスに毎日「リボ多糖」という、細菌の細胞壁成分を注射をする実験を行っていた。

リポ多糖をノックアウトマウスに注射すると、正常なマウスはショック症状で死んでしまう。

ところがこのノックアウトマウスは死ななかったのです。

大学院生の目的は別のところにあったのでしたが、

結果として見付けたこの事実は、とても重大な発見に繋がって行くのです。

これ以上書くと長くなってしまうので次の機会に書きましょう。