中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

あんなこともあった(29)井戸水の怖さ

井戸水というと辛い経験がありますが、今回は井戸水の怖さを書きます。

7歳から15歳まで、井戸から(飲み水)を汲み、運び台所に置いてある大きな(かめ)に満たしていた。

(使い水)は別の(瓶)に満たしていた。

使い水は、家から坂を下った処にある大きな池

(周囲1キロ半ほど)から汲み上げる。

風呂に使用する水も池から木の桶に汲んで天棒で担いで、急な坂道を担って運び込む。

井戸水は、家から400メートル離れた井戸から釣瓶で汲み上げて木の桶二杯に入れて天秤棒で担いで持ち帰る。

その井戸を、何時から使っていたのか私は知らないが、祖祖父の頃には使っていたのだろうか。

2年に一度は、(井戸替え)と呼ばれる行事があった。

その井戸を使用している(当時は6家族)から人を出し、井戸水をすべて汲み出し捨てるのだ。

井戸の掃除と思えば良い。

昔から、そういうようにして使い続けて来たのだろう。

問題は、どうもこの井戸水に「ピロリ菌」がいたように思えることだ。

私が豪州.パースに移住したのが1992年だった。

日本では「あなたの胃の中にはたくさんのポリープがあるから、豪州ヘ行ってからも胃の検査を毎年行うように」と言われていた。

あちらでは、胃と大腸検査を同時に行う。

日本の医師の言葉も伝えておいた。

その結果

「ポリープなんて1つも無かった。日本ではあのようなものをポリープと言っているのならば大問題だね」「しかし、胃の中からピロリ菌が見つかった。これを除去することをお勧めする。」

ということで、薬をいただき、ピロリ菌を除去した。

40歳のとき、兵庫がんセンターで胃がんの疑いありと言われていたし、ずっと胃の調子が悪かったが、ピロリ菌を除去してから胃の調子はとても良い。

さて問題は、

例の井戸を使っていた6家族から、胃がん患者が多く出ていることだ。

私がそれに気付いたときには、水道水に変わっていて井戸水は使われてはいなかったが、子供の時からその井戸水を飲み続けた人達に胃がんが多発したという結果を見ても明らかだ。

ピロリ菌は、パースの医者と研究者によって発見された。

後にノーベル賞を受賞するが、ピロリ菌など、日本ではほとんど知られていなかった時期に除去して貰った私はラッキーだった。

子供の頃に井戸水を飲んでいた人にピロリ菌がいるようだが、井戸の水質にてよって異ると思う。

どんどん湧き出しているような井戸水なら心配はない。