中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

日本の医学レベルは高いのか?

 日本の医療レベルは世界最高水準にあると信じる人は多い。
一般人だけでなく医師たちの中にも、そのように思っている人が多いようだ。
それは何と言うか、勘違いと言うか、思い込みと言うレベルで、そう信じている
ようなのだ。
 オーストラリアに住んでいた時に三人の医師が「豪州で開業したいが手続きを
教えてもらえますか」と我が家まで起こしになった。 そのうちの一人の方は、観光も
かねてご家族で来られたが、彼の場合は英語が喋れるので、その後あちこちに出向
いてご自分で調べてこられ「日本の医師資格がこれほど軽いものだとは知らなかった」
と仰った。 彼は現在、東京・八王子のある病院長になっていて、今でもメールを入れて
くださる。 
 日本の医師免許を持っていても外国で受け入れてくれる国はほとんどない。
しかし南アフリカ(以降、南ア)の医師免許を持っていると多くの西欧諸国で迎えられる。
 昨年、知人であり世界的権威の生物学者(元は医師)ご夫婦が南アへ旅行し、奥様が
大けがをされたと、帰国後お聞きしたので「南アならきっちり治療が受けられたでしょう」
と私が言うと「そうなんですよ、日本では考えられない治療でした。」と仰り、中原さんは
南アの医療レベルをご存じだったのですか・・と。 そう・・よく知っています。南アの医学
教育、医療レベルの高さは日本以上と言ってよいでしょう。
 シンガポールなども・・同じでしょうね。
 胃がんの主な原因はヘリコバクターピロリノーベル賞を受賞してから日本ではピロリ菌
除菌に動き出しました。ピロリ菌除菌が保険適用になったのは2013年2月からですから
まだ5年前だということになります。
  ピロリ菌は1994年に、世界保健機関(WHO)によって胃がんの確実発がん因子として認定
されました。 胃の中に住みつくこの細菌は、胃がんだけでなく、その前段階として慢性胃炎
および胃潰瘍や十二指腸潰瘍を引き起こします。
 2013年から、胃潰瘍、十二指腸潰瘍のみならず、慢性胃炎にまでピロリ菌治療の保険適用が
拡大されました。
 これにより、アメリカと比べて発症率が10倍も多く、年間10万人以上が発症する、日本のがんの
罹患率第1位である胃がんの大幅な減少が見込まれます。ピロリ菌は胃がんの原因の9割を占める
とされています。ピロリ菌治療適応の大幅拡大により、胃がんの発症数が4分の1程度にまで
減少するという試算もあるくらいです。
 私が豪州でピロリ菌の除菌を受けたのは1992年でしたから26年も前なのです。 
日本では神の手を持っている外科医の存在がドラマなどで大きく取り扱われ、多くの人が日本の
医療レベルは世界最高基準だと勘違いさせているのかもしれません。
 もちろん日本には優れた医師がたくさんいます。私が言っているのは平均レベルのこと
なのです。 医学教育は高くなっているというよりも、ちょっと心配な方向に行っているのも
事実です。 幅の狭い医学教育に向かっているのに・・」日本には専門医制度がありません。
 ちょっと古い記事ですが参考までに読んでみてください。