中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

パニック映画の素材になるだろうダイヤモンド・プリンセス号

 近い将来、ダイヤモンド・プリンセス号での集団感染が映画やドラマの

素材として使われることは間違いない。

 新型の肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの船内集団感染が起こした

パニックは格好のモデルになるからだ。

横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」は、乗客内に

大きなパニックを生じさせたのみならず、日本国内、世界中の人々から

注目を浴びた。

 今日から始まった「陰性」の人たちの下船後に何が起こるかによって

ドラマや映画の内容まで影響を与えるのではないだろうか。

 作られるであろうドラマや映画で取り上げることになるのは、おそらく

外国船籍の大型クルーズ船内に感染症が発生した場合に備えての国際的な

取り決めがないもないことだろう。船籍国にも寄港国にも対応すべき取り

決めが存在しないことが、今回の場合の対応に遅れが生じた原因ともなった。

今後は、船籍国と寄港国の義務や負担に関する新たなルールづくりが課題と

なっている。

 停泊は2週間を超えているが、まだしばらくは横浜に停泊することになる

だろう。 政府は2月3日から船内で検疫を開始し、その後、医師の派遣や

医療品の配布などの支援を続けてきたが、こうした対応は国際法上の義務に

よるものではない。ただ、入港を拒否すれば、人道上の批判を招くのは確実で、

1000人を超える日本人乗客がいる以上、受け入れないという選択肢はなかった。

 ところで、ダイヤモンド・プリンセスは英国船籍だ。だが英国は特段の動きを

見せていない。 国際法には、公海上の船舶の保護は、その船舶の旗国(船籍国)

の責任で行うべきだとする「旗国主義」の考え方があるのだが・・・。

しかし、今回のようなケースでは、関係国の中で、どの国が一義的な対応や負担の

義務を負うかについて取り決めがないのが実情だ。

英国は、王室から連続に2組の離婚者を出すなどの大騒ぎだし、EU離脱問題

もあってクルーズ船どころではないかもしれない。

 ダイヤモンド・プリンセス号は、日本の領海に入る前から船内では感染が

広がっていた可能性は強い。英国政府や船長、運営会社などの責任も改めて

考えるべきだろう。 映画・ドラマでは、その辺りも深く掘り下げたものを

作ってほしいと思っている。