新型コロナウイルスの感染拡大で早くワクチンを作れという
要望があるようなのだが、ワクチンなんて、そう簡単には作れない。
私は、未だにマラリアのワクチンがないことにとても驚いている。
1945年に終戦となり、父の弟が中国海南島から帰国してきたが、
ひどいマラリア症状が出て、4人がかりで体を押さえつけたものだった。
その時から、マラリアの恐ろしさを知っている。今でもアフリカなどには
多いのだが、マラリア原虫を持つ蚊に刺されることによって発病する。
コンゴという国だけで年間1500万人が発症し、毎年3万人も死んでいると
いう恐ろしい病気なのに・・昔からある病気なのに・・毎年世界中で何十万と
死んでいるという病気なのに・・マラリアのワクチンはいまだに作られていない。
それほどワクチンを作るということは容易いものではない・・と言うことだ。
人類はジェンナーが作った天然痘のワクチンで多くの人が助けられた。
致死率が50%とも言われた天然痘を、ほぼ壊滅させたのはワクチンのおかげ
である。だからこそ・・各種のワクチンが作られれば、それだけ助かる命が
多くなるというものなのだが・・簡単ではないようだ。