中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

子育てほど難しいものはない(2)

 この前に(1)を書いてから1週間以上経ったのかもしれない。

こんな話題を書いても好まない方もあろうが、この問題は私のテーマ

でもあるのでお許しください。読み終えて、納得なっとく・・・と

思っていただいた方は、思い切って★を10個でも入れてくださいね。

このような記事が読まれるかどうか・・迷いがあるのです。

 私は著書の「教育の原点を求めて」(廃刊)の帯に、「子供たちの

可能性を信じる」と書き、「落ちこぼされた(落ちこぼれたのではない)

子供たちは冷凍された種のようなものだ。その種を肌のぬくもりの中で

解凍して芽を出させるのも教育なのだ」・・と本文の中に書いた。

 それは私の教育理念でもある。前回の(1)に続いたものを書くつもり

だったが、大きく飛び越えて、30歳40歳になった(子供たち)のことを

書きたいと思う。 身の回りに多いので十分に事情を知ったことを書く。

 30歳40歳になっても親の助けを求める人がいる。なんという情けない

ことか!! だが、その原因を作ったのが本人ではなく親だということを

問題にしたいのだ。 親が子ども愛するというのは当然のことながら、その

愛し方の中に「金銭」がからむと、こどもの心の中に「甘え」が生まれる。

多くの場合、その甘えが成人になってからも続くということを、親は気が

ついていない。 この記事を読んで下さっている方は、知っている範囲で

思い当たる人がいないかを見渡してほしい。意外といるはずなのだ。

 自立心と言うものは、人が生きて行くうえで最も大事なものである。

生きていくためには学問も教養もいるだろうが、それ以前に自立心があるか

ないかが問題だと思っている。どうすれば自立心が生まれるか? それを

考えてみたい。 まずは、子供に指示をしない、強制をしないで考える

力を育ててほしい。もちろん必要な指示はしなければならないが、必要

以上の指示をしないことと、子供が考える前に答えを言ってしまわない

ことも大事だと思う。 反抗期になると、いちいち反抗するものだが、

その時にも自分で答えを見つけ出せるように「能動的な質問」ができるか

どうかが、親としての素質があるかないかの分かれ目みたいなものだ。

 能動的な質問とは何かまでここで書くつもりはないが、子供を持つ

親の半分もこれが出来ないというのが実情でもある。こどもが手を出せば

その上にお金が載ってくる・・こんな、うそのような子育てをしている

親は数知れない。それでも子供に自立心があれば、いつしか依存心から

脱却できるが、自立心が育たなければ、いつまでも依存心が残ってしまう。

だから40歳になっても親に援助を求めるような頼りない人間を作って

しまうのだ。(1)に発達障害のことをかいた。その原因が出産時だっ

たり、その後の子育てが原因だったり原因は多くの場合複合している。

でも、発達障害があっても依存心を持たせない育て方はできる。

 依存心の強い子供を育てた場合は、はっきり言って、親の責任だと

言いきってよい。 人も動物である。生きるためには何をすべきかは、

自然と学ぶはずなのだ。毎月決まった額の小遣いを与えている人は、

日本では多い。そんな習慣が世界中のどこにでもあると思っている

ひとがいるが、それは間違いだ。豪州で夫婦が教師をしている家庭の

子供たちと話し合ったことがある。中学生の男の子がスーパーマーケット

で、段ボール箱の整理をするアルバイトをしているという。どうして?

と訊くと、新しいスニーカーが欲しいからだという。今はいているもの

は、まだ履けるのだが、人気のスニーカーが欲しいからだという。

両親には頼まないと?と訊くと、どうして両親に頼むのか?と、逆に

質問された。 5歳の弟が農業祭といわれるかなり巨大なお祭りにいく

際に、お母さんから5ドル(500円)紙幣をもらった。その時、その

弟は紙幣を鼻のところに持って行き、「グッド スメイル!」と言った。

普段から小遣いなどもらわないという。 多くの人に尋ねたが、お小遣い

を毎月決めてあげるなどということは絶対にない・・と言う。

 こんなたとえを欠いておこう。毎日、10円子供にお小遣いをあげて

いるとしよう。あるとき人が訪ねてきてお母さんは話に夢中になったと

しよう。その時に、子供がむづかったら、「ほら、これ上げるから・・」

と言って10円玉を握らせ、おとなしくさせたとしよう。 こどもは学習

する。 あのような場合は、むづかれば10円がもらえると。こうして

おやが子供をダメにしていく。 じゃあ・・お前は?と訊かれるかも

しれない。 私は孫たちにもばら撒かないから、孫たちも寄ってはこない。

それはそれで、寂しいけど、だからこそ、子供たちは、けっして賢くも

ないが自立心だけは人一倍に育っている。だから生きて行ける。