中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

子育てほど難しいものはない (終)

 このシリーズは今回で終わりにしますが、とても肝心なことを書いておきます。多動だといわれる子供がいます。多動の子供は動きすぎるので親にとっては困りものです。

 昔はあまり問題にされなかったのに、最近ではよく話題になっていて、

何も知らないのに「多動の子供」って言い方を平気でしている人が増えています。多動の子供以上に、そちらの方が心配です。

  とにかく落ち着きがない子ども。動き回って気が散りやすいこども。

  好きなことはいくらでもするが、好きでないことはすぐに飽きてしまうこども。

  衝動的で身勝手で自己主張が強いこども。とてもおしゃべりするこども。

  順番が待てないし邪魔をするこども。

こんな子供たちが多動の子供と言われています。ADHDという言い方もあります。以上のようなことに該当すると、まるで障害児のような目で見られます。でも、ADHDだとは言い切れないのです。 まずは、子供の日常からよく観察することです。 ADHDは障害でもあるのですが、それを親たちがより悪化させている可能性が高いのではと私は思っています。親や教師がその子供を追いこんでしまった例を私は多すぎるほど知っていますから。

 多動の子供は親にとっても教師にとっても「自分にとって都合の悪い子なのです。だからこそ追い込んでしまうのです。70歳の男性が脳梗塞になった。病院では患者がうことを聞かない場合に「指示が入らない」などと言います。患者の妻も同じように「指示が入らないから」などと真似て言います。上記に該当するような子供たちは「指示のはいらない子ども」だと周囲が思っているのです。その結果、どうなるでしょうか?  親は、指示を入れようとして子供を叱ります。ちゃんとしなさい! じっとしていなさい!そんなことをしてはダメ!! いけない! ダメ! の連発を繰り返します。

 こういうことを繰り返していて、子供は囲い込まれます。子供の自由などまったくありません。危ないから、してはいけない! と子供をまもるのではなく、痛い経験をすることで子供は学習していくのです。囲い込まないで自由にやらせることが大切なのです。何をしたいのか、子供の自由なようにやらせて、そこから親が学べばいいのです。人に迷惑をかけない子供に育てたいと、子供を囲い込み過ぎると、その親は子供を一生という長い期間にわたって面倒を見なければならない結果を招きます。 子供に自立心さえ芽生えればもう大丈夫なのです。障害児云々のまえに、親がすべきことは、子供の自由な意思を尊重することです。 軽々に障害だと思うことも、そうじゃないと思い込むことも間違いです。 子度の持っている可能性を親が信じなくて誰が信じるのですか。 親が賢くなること、親が子供に対する態度を変えること。親が変わらなければ、子供は変わりません。それを、痛いほどたくさん見てきた私が言っているのです。私が学者ではありません。だから学術的に、ああしろ、こうしろとはいいません。 しかし、多くの親たちが間違った方法で、こどもをよくない方向にむかわせている実態をたくさんしっているのです。

 ADHDは、注意欠陥/多動性障害(attention deficit/hyperactivity disorder)の略です。もし、ADHDだとはっきりすれば、その時に対応を考えればよいのです。まずは、叱って「指示を入れるような」ことは絶対にしないようにと言いたいのです。褒める機会を探して、褒めることです。いくらでも褒める機会があると思います。それが親と子の心のつながりになるのです。

人間は誰でも不完全なものです。完璧な人なんて一人もいないでしょう。親ばかという言葉があります。本来は子供を褒めすぎて、あの人は親馬鹿だね~などと言われるものですが・・今日では、本物の「馬鹿親」が増えています。本物とは、文字通り馬鹿な親のことです。親はまず、自分が不完全なもの、欠点だらけの人間だという自覚をすることです。その自覚があって、初めて、子供は神様・仏様から預かったものだと気づき、大切にしようと思えるのです。自分のもの、自分の好き勝手にしてもいいものではないということにに気が付けば「賢い親」の証拠です。 こどもの可能性は無限です!

無限の可能性を信じて、明日から子供と接してください。最近は発達障害に注目が集まっています。少なくとも15人に1人はいます。実はもっと多いでしょう。

だから慌てることなく、信じて、子供を見つめましょう!! ゆるやかにね。