中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

若い命を考える・自殺者332人

 昨年度に自殺した児童が332人で前年度比82人も

増えている。そのうち、状況不明が194人もいて、

自殺動機さえ分からないという。

 かたや、重大いじめが過去最多の54万件になった

という。 いじめと自殺に直接関係があるかないかは

別として、どちらの数字も嘆かわしい。

「人を育てるということ(4)良い子供と悪い子供」

をこのブログに書いたのは10月11日だった。続きを

書こうと思いながら日が流れた。

 いじめと言うのは昔からあって、どこの国にもある。

いじめのない国なんてないし、それを求めたってムダと

いうものだ。私の場合はいじめられっ子だった。

いじめている子供たちはあまり意識せずに遊びのように

いじめる。いじられる方は辛いし苦になるのだが、いじめる

方はそんなことはお構いなしだ。

 いじめは、同化を求め、同化できないものをいじめる。

一緒に遊ぼう、一緒に悪いことをしよう、と誘っても乗らない

子供をいじめはじめる。いじめられた子供が過剰に反応すると

それが面白くなって余計にいじめる。

 私は、高校を作り、生徒を観察していて気がついたことが

沢山ある。いじめっ子が半分いじめられっ子が半分で年間200

名が入学してくる。 教師たちも戦々恐々としている人が半分は

いる。 生徒たちの心が分かっていないと怖いと思うのだ。

中学校で番長をしていた生徒と、その取り巻きの生徒たちが神戸市

と周辺都市から入学してくる。俺こそ神戸一番と思っている生徒が

50人はいる。だれが一番か勝負つけようかと狙っている生徒たち

だから、教師の中にもビビる人がいて不思議ではない。 どうして

こんな学校を作ったんですか?と聞く人もいれば、凄いことをやって

いますねと感心してくれる人もいた。

 やんちゃ坊主たちは、はっきり言って猿山のボス争いそっくり

だった。先ほどまで、威張っていた生徒がある事件をきっかけに突然に

おとなしくなったりする。 そういう子供を作った側(家庭であり、

学校であり、社会である)が悪いのであって、子供たちが悪いわけでは

ないと、先日も書いた。いじめられる側も、まったく同じことが言える。

いじめに耐えられない生徒たちの場合は、家庭環境に大きな問題が潜ん

でいる場合が多いと私は思っている。この問題を、こういう書き方を

すると誤解を生みやすいが、ぬくぬくと育て、自立心を育ててない場合

に「弱い子」ができやすい。 だれにも守られず、自立しなければ生き

ては行けなかったから、私は強くなれた。ただ、簡単に論じられること

ではないと分かっている。引きこもりっ子の場合は、病気でない限り、

幼児の頃から自立心を植え付ければ引きこもりなどにはならないと断言

できる。だが親たちが、どうすれば自立心を育てられるかが分かってい

ない場合が多い。いじめられても強くなれるし、いじめられた子供の方が

人に優しくなれる。いじめっ子がそのまま育てば、優しさも生まれない

だろう。そんな人も世の中には多いのだ。心を強く持ち、せっかく与え

られた命を、大切にしながら、社会に役立てるように生きる、それも人生だ。