中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

政治も商売も同じのトランプ氏

 トランプ氏の過去の経歴の中で語られるその商売のやり方はきれいなものでは
ない。 いつも駆け引きに充ちていて、政府資金を利用しながら膨れ上がってきた
男なのだ。
 トランプ米大統領は「私は取引を通じて人生の面白さを感じる。取引は私にとって
一つの芸術だ」と述べている。 1987年に回顧録の形で出した『取引の技術』は
英語では(The Art of the Deal)なのだから文字通り「芸術的取引」という著書
なのだ。トランプ氏はこの本で「仕事を成功させる最後のカギは若干の虚勢」と
も書いている。
 今回の北朝鮮との外交では若干の虚勢ではなく、大統領と言う立場からなのか
大いなる虚勢を張っているように見える。
 北朝鮮から核をすべて取り除くなどと言うことは容易いことではない。なぜならば
北朝鮮は自らを認めてほしいために、すべてを投げ打ってまで核を保有したのだから。
核開発のために国民の生活まで犠牲にしてきた以上、「核を放棄すれば経済支援も
惜しまないよ」というトランプの言葉を信じるわけにはいくまい。
 ニワトリが先か卵が先か・・のような話になってしまう。 どちらかが譲歩しない限り
首脳会談をやっても結局はより一層悪い結果になってしまう。 どちらがなにを譲歩
出来るのかが大きな問題点だ。
 トランプ氏も本音では首脳会議をやりたい。とにかくやったという実績を残したい。
その結果がどうなっても、相手が悪いのだと言えばよい。 そう思っているだろう。
だが、ではなぜ首脳会談中止をトランプが決めたのか? 最近の一連の流れを
みていると分かるように金正恩氏の外交手腕に押され気味だったことにいや気が
さしていたのだろう。 世界の目では、金正恩氏の外交手腕が高く評価されていた。
 首脳会議を中止することで、一気に主導権を奪おうとしたのだろうが、ことはもっと
厄介な方向へ進んでいる。世界はトランプ外交に疑念を持ち始めている。
なぜならば、自動車や部品の輸入に関税を大幅に上げるなどと言う暴言で世界は
「貿易戦争をする気なのか」と気構えている。 このようなトランプ流の強引さは
アメリカ国内でも大きな批判が上がっている。
 国民の目を大統領に向けるには米朝首脳会談が必要なのだが・・さてさてどうするか。