中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

コラムのお手本のような「余録」

毎日新聞の朝刊に掲載されるコラム「余録」を愛読している。
毎回まさにお手本のような文章である。
関心のある方は、検索して全部をお読みください。

昨日の余録は「よく間違えて使われる言葉の代表・・・」と言うタイトルになっているが、
役不足と言う言葉を上手に使って、稲田防衛大臣を批判しており、味わい深い。
私はむかし、ある教師を教頭に任命したが、彼がそれにこたえられなかったので
翌年には平教師に降格させたことがある。この場合は役不足とは言わない。
ある役割を与えられた人が、それに応えて、より成長する場合と、その役割に
押しつぶされる場合とがある。
稲田防衛大臣の場合は、安倍首相の期待に添えられなかった人だと思う。
そのような大臣はほかにもいる。
と、いうことは、安倍首相の任命責任が問われるということにもなる。
世の中には、与えられた「役割」を果せられない人が多い。
エスカレーター式の人事を採用している会社では、その傾向が高くなるが、
このような場合にも「役不足」とは言わない。
政治家の場合は、口先だけという場合が多々あることだろう。
鴻池氏や石井一氏のことをこの前に書いたが、政治家は、ハッタリだけでも
やっていける職業かもしれない。
稲田大臣のような場合は「荷が重すぎる」「役立たず」が適当な言葉だろう。

 余録の一部だけを転載しておきます。
よく間違えて使われる言葉の代表ともいえる「役不足」である。役目を
果たすには力不足という意味で誤用されるが、もともとは花形役者に
つまらない役をやらせるような場合をいう芝居の言葉だった。まるで逆の
意味だけに危ない誤用である。』