中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

前立腺がん治療 (連載- 5)

(連載- 4) の続き。

 前立腺がんの場合、患者のステージや年齢などによって
 治療方法が異なる。もちろん医療の選択は患者が最終責任で
 決めることになっているのだが、多くの患者は「先生どうかよろしく
 お願いいたします」という感じになってしまう。
 医師の言葉に従うしかないと、多くの患者は思っているようだ。
 それも仕方がないようにも思うが、それでは自分の体を守れない
 のではないかと私は思う。
 これは医師不審というものではなく、医師も人の子だと思うからだ。
 話を変えて申し訳ないが、メジャーで30人目の3000本安打達成
 まであと2本となりながら足踏みを続けているイチローを見ていると
 あれだけの選手でも、やはり人の子なんだなと思ってしまう。
 徹底した自己管理であの年になっても若い人以上の活躍をしている
 イチローであっても、やはり人の子には違いない。
 まして、毎日が多忙な医師は大変だ。前立腺がん患者は高齢者が
 おおい。話がきちんと伝わるかどうか・・という中での仕事なので、
 面倒くさくなっているのかもしれない。
  さて、この患者の場合、PSAが上がり続けて5,7ということは、
 ホルモン療法が効かなくなってきているという懸念がある。
 そこで医師は、とりあえずカソデックスからザイテイガに切り替えた
 のではないかと思うのだ。
 リュウーブリン注射は継続しているようだ。
 医師は、骨への転移が原因でPSAが上がってきたのではないかと
 疑ったのだろうと思う。
 そこが・・言っては悪いが、この医師のお粗末さである。
 これまで何度もこのブログで書いてきたが、医師というのは偏見
 で病気をとらえる人が多い。
 この患者の場合も腰痛を訴えているために、骨転移による腰痛と
 早合点して、患者に放射線の注射・・などいう話をしたのだろうと
 思える。
 腰痛なら私もひどい。だからある医師に話したら骨転移を疑われ
 てしまったことがある。違いますよ・・と何度も言ったが、とにかくMRI
 受けろと言われた経験がある。その後、その後、悪いがその医師が
 信じられなくなったものだ。
 この患者の場合、医師は骨シンチ検査を行ったところ転移は見つ
 からなかった。
 放射線の注射をすれば腰痛は直りますよ・・・と安請け合いしたが、
 骨転移のない患者にできる治療ではないから、患者にそう訴えた
 ということなのだ。
 患者は、どうして注射をしてくれないのかと、残念がっているのだが、
 この患者の場合、そういう治療が必要な段階ではないのだ。
 (6に続く)