世界で最も大きな福島原発事故でさえ、多くの国民は忘れ
去ろうとしている。
だから、放射能を浴びた福島の人たちのことなどはもう知らん
ないのだろうか。
原発事故現場で働く人たちの安全は守られているのだろうか。
事故現場では特別処置として250ミリシーベルトまでは認めて
いるようだが、それが安全なものなのだろうか。
「医学的根拠とは何か」という素晴らしい本を紹介しておきたい
著者は津田敏秀氏。2013年11月20日、岩波新書から出版。
彼がこの本を出そうと思ったとき「それを本にすれば、お前殺されるぞ」
と言われたというほど内容の濃いものだ。
この本には日本の医療現場でよく使われる医学的根拠(エビデンス)
がどのようなものなのかが詳しく書かれているのでお読みいただきたい。
この本の中で、津田氏は日本では100ミリシーベルトまでなら
放射能を浴びても大丈夫だと、あちこちで書かれているが、それには何の
根拠もなく間違いだと指摘されている。
私は、この本を読んで100ミリシーベルトの問題を提起したいのではない。
すでにこのブログの2011年5月20日にこの問題について指摘しているので
読んでいただきたい。
画面左下の「大震災&原発事故」をクリックして、その下にあるカレンダー
操作で2011年5月20日を選んでもいいし、今の時点なら「大震災&原発事故」
項目の「22」のところに入っている。
確認のためにこのブログに書いた「大震災&原発事故」を調べてみたら
[53]まで書いている。一つの[ ]には5編ほど書いてあるので、これまでに
250編程度書いたことになる。本にすると2冊ぐらいになるだろうか。
原発事故直後から書き始めたので、関心の深い人には、最初から読んで
いただくといろんな参考になると思う。原発事故を時系列的に把握するのに
役立つし、何が問題なのかもわかっていただけると思う。
記事の重複を避けるためにこのような紹介をしているが、冒頭に書いたように
100ミリしーべルトなら安全という壁「閾値(しきいち)」はない。
先に紹介した2011年5月20日のブログ記事には、100ミリシーベルトの
被ばくでがんになる可能性について書いてある。
なにしろ、日本の被ばく量問題の場合に引き合いに出されるのは広島の原爆
被害の研究が基になっている場合が多い。
ことを忘れてはならない。
決して忘れ去らないために、もう一度書いておきたいと思った次第である。