中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

お粗末な復興会議提案

 昨日、東日本大震災復興構想会議(五百旗議長)が復興ビジョンを
まとめて提言したものを見て、失望した。
 もちろん新聞に書かれただけの提案だけではなく、もっと奥の深い
ものがあるのかもしれない。
 しかし、津波被害にあった地域の復興提案の「累計」類型2」「類型3」
および「類型4」の図面を見て思うことは、この程度のものなら、私でも、
震災1週間後に描いていたものと変わらない。これまでに何度も書いたが、
復興計画には「都市計画」の概念を強く持ち込むことだと思っている。
だから、提案された4つの類型は、誰もが考えるものであって、珍しく
何でもない。せめて提案の際には、もっと具体的で精細な模型まで
提示してほしかった。
 とは言っても、日本の会議のやり方では、この程度のことしかできない
ということもよく知っている。はっきり書いておくが、日本における、しかも
行政が絡んだ「会議」というものは、前時代的であり、欧米より50年は
遅れていると思うようなやり方なのだ。
 事前に多くのことが「根回し」によって決められていて、充分な議論を
尽くすことがない、およそ民主主義とは遠いものなのだ。
だから「根回し」は、良くない意味で、「NEMAWASHI」が、英語圏で通用する。
 今後どのような復興会議がもたれるのか知らないが、首相は、(だれが
首相になっても)もっとトップダウン的な決断が出来るような体制作りを
しなければ、会議に無駄な時間を取られて、内容のないものばかりに
なってしまうだろう。
 いつも言うことながら、日本的縦割り行政を変えない限り、どんな計画も
スムーズには進まない。東北の地が、日本の新しい姿になることを心から
願っている。今回の震災は、そう言う意味では、またとない機会になりうる
からである。