中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

お題「人生を変えたと言える映画や本ってありますか? あればそのエピソード等教えてください」

お題「人生を変えたと言える映画や本ってありますか? あればそのエピソード等教えてください」

   このお題に対して今日は「人生を変えた本」として書いてみます。

 私はもともと読書好きではありましたが、54歳の頃に月間・文藝春秋の巻頭随筆で連載を始めた司馬遼太郎さんの「この国のかたち」に引き込まれてしまいました。「この国のかたち」は1986年から1995年の司馬さんが亡くなるまで書き続けられた名作で、現在は5冊の本にまとめられております。

 とにかく、初めてこの書に触れた時に大きなショックを感じました。そしてそれを機会に司馬遼太郎さんのすべての著作を読み始めました。現在手許に残している司馬さんの著作は300冊程度ですが、400冊は読んだと思います。

 それらの動機になったのが「この国のかたち」であったのです。 のちに何かのの本の中で、(この国のかたち)を連載するにあたって考えておられたということが書かれていました。

 地方には、町長、助役、郵便局長、駅長などがおられます。そうレベルの人たちに向けて書こうと思われたそうです。これらは後に知ったことではありますが、日本の土台を背負うだろうと思われる人々に届けたい思いで書かれたようです。

 ですから、だれでもが飛びつける内容ではないのでしょうが、当時の私には衝撃的な文章に思われました。 そして司馬遼太郎氏の著作を一度ではなく何度も読み続けているのです。 いつの間にか妻も影響を受け、「司馬遼太郎さんがかんがえたこと」(エッセイ集15巻)を最近になって読んでいます。

 私は、自分勝手に(司馬遼太郎さんの弟子)と決め込んでいます。それほど司馬さんの著作にぞっこんでほれ込んでおります。私の頭の中は司馬さんから影響を受けた多くのことが支配しているのではないかとおもわれるほどなのです。

 小説家でもあり、エッセイストでもあり、随筆家でもある司馬さんは多くの対談集も残しておられます。 どれもこれも奥の深い洞察にみちた文章といえるでしょう。 司馬さんの著作があったればこそ、私が育てられたと自認しております。21世紀に残したいものとして、経済人、文化人たちからも司馬さんの著作が選ばれました。 多くの方々が司馬さんの影響を受けたからだと思われます。

 司馬さんの小説で特に好きなものは「坂の上の雲」「空海の風景」「菜の花の沖」ですし、日本縦断して書かれた「街道をゆく」シリーズは40巻を超えますが、それぞれの地域をこれほどち密に書かれたものも少ないでしょう。

 「オランダ紀行」「アメリカ素描」「ニューヨーク散歩」「春灯雑記」など、

どれを読んでも心惹かれることでしょう。

 とにかく一度、司馬遼太郎さんの世界に足を踏み込んでほしいと思います。