中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

(8)オランダという国について

「出島」は、日本に対して商品経済に多大な貢献をしたが、オランダ人独特の合理的なものの考え方に影響を受けた人も多い。

福沢諭吉は、オランダ本から知識を吸収し、政府へも多くの助言をして日本国を助け、やがて慶応大学を創設するに至る。

オランダから大きな影響を受けた人たちは多いだろうと思われるが、特に医師の杉田玄白は、それまでの漢方医学に不満を抱いていただけに「西洋医学」を知り、解剖学を知ることによって多くの知見を得て日本国の医学向上に貢献しているのではないでしょうか。

杉田玄白は、オランダの解剖書を読んでショックを受け、自分で確認したいために1771年3月4日、江戸の小塚原刑場で、刑死させられた五十歳の女性の解剖の許可をもらい、丁寧に解剖し、オランダの解剖書と見較べ、寸分の違いもないことを確認したのだった。

このことがオランダ本が信頼できるものであるとの確信を得たことから、「オランダ語」習得のブームが行ったと言える。

それにしても当時の人達は偉いなと感心してしまう。中学、高校、大学まで英語を学んでも、会話だけでも出来ない人が多いのに、手近にオランダ語を教えてくれる人もいない中で、どんどん吸収していった当時の人達には頭が下がる思いです。