中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

半導体不足でマイナス成長の要因を考える

米国.中国がプラス成長なのに、日本経済はマイナス成長となってしまった。

その要因は「半導体不足」なのです。どうして?

今日はそれを書いておきたいと思います。

ちゃんとした記事にしたいので、少し長なります。

長い文章が苦手の方はパスしてくださって結構です。

日本は半導体のシェアーの50%以上を誇っていた頃があることをご存知ですか?

そういう頃を知っている年代の人達にとっては、今の状態は屈辱的に思うっていることでしょう。

私も、その一人です。何でやねん..と思ってしまいます。

だから、どうして屈辱的な現状になったかを考えてみたいし、2度と同じ轍を踏まないようにしてもらいたいのです。

現状の半導体製造は米国、中国、台湾の3カ国に偏っています。

そしてまた、次世代半導体に至っては、台湾が80%以上のシエアを誇っているのです。

現在、九州の熊本県半導体工場建設が行われています。これはTMSCという台湾のトップ企業に頼っています。

8000億円のうち、日本政府が4000億円を出し、ソニーが570億円を出資することが決まっています。

その理由は明らかです。

すでに減価償却を済ませている工場で生産された製品と、新工場で生産された製品では、価格競争は出来ません。

ですから、価格競争が出来るように、減価償却分を政府が負担しようと言うことなのです。

もう一つの理由は、国内ではソニーだけが研究費を削らずに半導体研究が進んでいたからです。

半導体は、家電製品、自動車などあらゆる分野でなくてはならない大切な部品なのです。

自動車の場合は、さまざまのレベルの半導体が必要なのです。何かが足りなくても製造が止まります。

現在不足しているのは、比較的低い分野の半導体ですが、それさえ日本は製造できなくなってしまっています。

不正会計で揺れた東芝は、米国の原子力発電装置ので会社を吸収することに莫大名資金を投じ、遂には半導体分野を手放すなどの大失態をやらかしました。

先が見えていなかった経営者の大失態でした。

それに反して、台湾政府は国家戦略として半導体の先を読んでいたという事です。

日本の失敗は国策としても失敗ですが、各社の経営の失敗でもあります。

各社が競い合って半導体を作りましたが、自社完結を目指す会社ばかりだったので、製品価格が高くなり競争力がなくなりました。

他国は、設計と製造を分離して、変化に対応できる体制を作って成功しています。

演算が早く、安くなど、要望に応える体制作りが成功したのです。

これからは、EV車用の電池開発競争になるでしょう。

中国は、現在開催中の広州でのモーターショーで、一度の充電で千キロ走れるEV車を出しています。

日本の研究も進んでおりますが、半導体の轍を踏ないようにしてほしいものです。