これまで、新型コロナウイルスは19年末に中国で最初に
感染者が見つかったと言われ続けてきた。
しかし、アメリカ、ヨーロッパでも19年末には感染者が
出ていたことが明らかになった。 この事実で、新型コロナ
発祥地をめぐる疑問が新たな研究課題となる。
(COVID19)例があったことを示す研究報告が明らかに
なった。初の感染例が中国で報告される数週間前に、コロナ
ウイルスが世界で拡散していた可能性を示唆する新たな証拠だ。
この研究は、米国の9つの州で昨年12月13日から今年1月17日に
ドナーから採取した7389の血液サンプルの調査に基づくもので、
うち106サンプルで感染が確認された。米国赤十字社がサンプル
抗体の有無を調査。研究成果は11月30日に発表された。
報告書には「従来認識されていたよりも早い2019年12月に、
新型コロナ感染例が米国に存在していた可能性を今回の研究は
示唆している」と記されている。
中国・武漢市で原因不明の肺炎が広がっていると報告された
のが、19年12月。同市内ではその後数週間で感染が急拡大し、
やがて世界中に拡散。米国で最初の感染報告があったのは
1月19日だった。 しかしCDCの研究者による今回の報告は、
一般に知られているより早い時期に新型コロナが世界中に静かに
広がっていたとの見方を補強する。
機に再燃する可能性がある。フランスでも、インフルエンザに
似た症状で昨年末に入院した患者1人が実は新型コロナに感染
していたと判明しており、公式記録よりも1カ月以上早くから
同国で感染が広がっていたとみられる。