箱根駅伝は青山学院が2年ぶりの総合優勝を飾った。しかも新記録での
優勝だった。その成績をけなすわけではないが、問題が見えないわけでは
ない。問題とは、選手たちが使用していたシューズにある。彼らが履いて
いたのは、圧底の「ナイキ」の製品だった。青山学院はシューズメーカーの
アディダスと使用契約を交わしているはずなのに・・ナイキを使用していたと
いうことだ。その件の質問を浴びた監督は「ノーコメント」ですませ、選手
たちも表彰式までにはアディダスのシューズに履き替えていたという事実を
見ても、ナイキの圧底シューズが記録をつくることに貢献していた可能性が
高い。圧底のナイキシューズについては、昨年末に行われた高校都道府県
駅伝大会でもクローズアップされていた。ナイキのシューズを履いた学校に
よい成績が見られたからであり、その際に、「生徒の保護者に財政的な負担は
かけさせられない」という、他校の監督のコメントも見られた。
以前に水泳界が新素材の水着『レーザーレーサー』で新記録続出があり、
この水着使用が禁止になったということがあった。厚底シューズにも同様の
批判と検討を求める声が上がっているが、果たして、どのような結果になる
のか? 今年は東京五輪の年でもあり、シューズメーカーカーにとっても
しのぎを削る大チャンスでもある。ナイキとアディダスの争いでもある。