今日11月9日、東西冷戦の象徴だった「ベルリンの壁」崩壊から
ちょうど30年を迎えた日だった。あの時の世界の驚きと感動は
言いようがないほどだった。 これで世界が和平に向かって大きく
動き出すだろうと、多くの人たちが期待していた。
しかし、その後の世界の動きは期待とは正反対に向いている。
イスラエルが「壁」を作り続けた。ヨーロッパでは難民を入れない
為の壁やネットを作っている国もある。 世界にショックを与えた
のはトランプ大統領によるメキシコ国境での壁の建設宣言である。
壁で国を守るという発想の古くて大きいのはなんと言っても
中国の万里の長城だろう。あれだけの年月をかけて、あの広大な
国を囲おうとしたのだから恐ろしい。特にモンゴルからの侵入を
防ぐことが目的だったかも知れないが、その隙間から侵入した
モンゴルに「元」を作らせる結果となった。中国などは大都市
ごとに塀で取り囲んでいる。 そこで思うことは「京都」である。
京都は日本の都だったにかかわらず、都市を囲い込んでいない。
言い換えれば、まったく守りの姿勢さえなかったかのようだ。
だから一夜のうちに政権が変わることもあり、うかうかと時の
政権の悪口も言えない・・よって・・京都人は遠まわしな物言い
になったという話を聞いたことがある。 話が逸れた。だが、
壁のない京都はいいなと思う。国境でさえ人間に大きな差別を
作るのに、壁が出来ればなおさら人々は分けられてしまう。
壁をぶち破る新たな運動があってもいい。それが香港なのか
どうかは歴史でしか分からないだろうけど。