千葉大学医学部付属病院でコンピューター断層撮影(CT)の報告書の見落としで、
多くのがんを見落としていたが、そのうちの2人のがん患者が命を落とした。
どうしてそんなことが起きるのかと思うでしょうが、医師は何でも分かる訳ではなく、
専門外のことは知らないか、専門医に頼ることが多い。
最近のCTは高精度の画像を短時間に多数の撮影ができる。精度が上がって異常を
見つけやすくなったとはいえ、多くの画像を読み取るには時間には能力と時間が必要だ。
画像診断をした医師から主治医にその結果を報告されるが、タイムラグがあり主治医は
報告を確認していなかったというのが、今回のようなケースにつながる。
行政の縦割りがいつも問題になるが、病院内においても縦割りシステム(日本の組織
は西欧諸国に比べて横のつながりが少ない)が弊害となっている。
この傾向は日本全国にあり、従って「がんの見落とし」も少なくないはずだ。表面に出て
いる以上に数は多いのではないかと思っている。
問題解決には、院内のシステム改善が急務だが、画像診断の医師を増員するという手も
ある。 しかし、。画像診断と言うのは簡単ではなく (がんの部位によってだが・・) 増員と
いっても容易いことではない。
を専門にする医師と、治療を専門にする医師に分かれる。治療を専門にする放射線医師の
数が先進諸国に比べて少なく問題になっていたが、近年かなり改善気味になっている。
画像診断の場合は、今後AIの導入によって素早く見つけることが出来るように思っている。
CT画像→AI診断→疑問場所の専門医による画像診断確認・・と言うようになるだろう。
話を戻すが・・何よりも院内体制の見直しが急務である。 アメフト悪質反則以降の日大
問題にもみられることだが、組織が硬直化している場合には様々な問題が起こってくるし、
問題が起こってからの対応も遅くなる。
場合が多い。 私立の場合も巨大化している病院では「名ばかりで中身なし」の病院も多い。
人材不足が日本のあらゆる分野に及んでいることは憂慮すべき現実でもある。