中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

医療の進歩と命(1)

 医療は確実に進歩している。しかし、だからと言って誰もがその恩恵を
受けられるとは限らない。
 人は必ず死ぬ。けれどもいつ死ぬかは医師も本人にも分らない。
余命があと何か月だとかというようなことを言う医師の言葉は信じない方
が良い。そんなことを言う医師がいることすら私には信じられないのだが、
どうも本当にいるらしいから困ったものだ。
 余命があといくらとか言う場合には「がん」の場合が圧倒的に多いと思うが、
がんも個人差が大きく、残された命の長さが正確に予測できるのは、あと
数週間という時点になってからだと思う。
 
 患者の立場になれば、ある意味では「いつ死ぬか」について分っていれば
ありがたい様な、そうでもないような複雑なものだ。
死ぬ時期が分っている方が整理することもやりやすいし、腹も決めやすいと
思うのは私だけで、死ぬ時期など事前に知りたくないと思う人のほうが多いのかも
知れない。
 患者というものは、とかく「孤独」である。どんなに良くしてくれる家族がいても
患者が抱えている孤独は理解できないし、理解できたとしたら家族の方の身が
持たない。患者は孤独と闘いながら、治るのか治らないか定かでない病と闘い
続けることになる。