特定秘密保護法案が成立した。
時間の問題だったとしても、あまりにも拙速の強行突破だった。
マスメディアの責任を何度も書いてきたが、寒空の中、「テロ」と
言われながらデモを続けた多くの人々に敬意を表したい。
しかし…と私は言いたい。
デモでは「知る権利」ばかりが強調され、この国を今後揺るがすかもしれない
「恐れ」をまったく表現出来ていなかった。
多くの国民が政治離れをしてしまった結果、政治の恐ろしさを忘れて
しまったのだろうと、別の意味で恐ろしくなった。
国家の審議を通じて、次から次へと疑問が噴出した。法案の不備がどんどん
明かされてきた。これ以上審議を続ければ、法案の不備がもっと露わになって
手が付けられないほどの混乱を招いただろうと思われる。
だからこそ、自民党は「なりふり構わぬ」強行突破をしたのだ。
このような重要法案が、しかも不備なままに成立させてしまったのだから、
将来の運用にとてつもない恐ろしさがある。
国民が根気よく注目し、わずかなぶれも見逃すことのないように、政治に
ついてもっと学んでほしい。
今回のことが、若い人たちに、政治へ目を向けるきっかけとなってくれれば、
日本の民主主義を守れるかもしれない。
