中原武志のブログ

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15歳少年が、すい臓がん早期発見法を発見

 「電話がん相談」をしている私の周辺にはすい臓がん患者がたくさんいます。
それだけに、このニューズは驚きとともに、朗報でもあります。 
 
           15歳少年が、すい臓がん早期発見法を発見  
                   2013年11月10日のユース
 
すい臓がんはほかの臓器に比べ、がんの発見が困難なことで知られる。
5年生存率が20%以下ともいわれ、健康診断や人間ドックなどにより
膵臓がんを早期発見することは極めてまれだといわれる。
 アメリカに住むジャック・アンドレイカ君(1997年生まれ・当時15歳)が、すい臓がんに興味を持つようになったのは家族で親しくしていた叔父さんのような人がこの疾患で亡くなったからという。
安価、効果的、かつ侵襲性の低い方法を、なんと16歳の誕生日を迎える前に作り出し、世界中の話題になっている。
彼は、すい臓ガンについて、グーグルとウィキペディアでしらべてみたら、85%が手遅れの段階で発見され、2%以下の生存しかないことを知った。
 
すい臓ガンになると検出される8000種類のタンパク質の中で、初期の段階から大幅に増え、且つ、がんである時だけ変化するもので「メソテリン」というタンパク質にたどり着いた。生物学の授業中に、カーボンナノチューブと抗体を組み合わせることを思いついた。ナノチューブの網の中にたんぱく質にだけ反応する抗体を織り込み、抗体とメソテリンを反応させ、メソテリンの濃度によってナノチューブの電気的特性が変化することを利用できないだろうかと考えた。
 
彼はその研究結果を200人の教授に手紙を送ったが、そのうち、19人の教授からは相手にされなかった。
たった1通、良い返事が帰ってきたジョン・ホプキンス大学で研究の場を得て、テスト方法を開発した。現行の方法よりも90%正確で、400倍の感度で、経費は26000分の1という新しい検査方法を開発した。1つの小さな検査紙で 費用は3セント(約3円)、わずか5分でテストできる。
 
Q どうやって考えたの?
A 「1年半のたくさんの努力と気の遠くなるような数の失敗」
  高校の授業中に、隠し読みしていた記事から解決のアイディアを得た。
 
膵臓が何であるかさえ知らなかった少年Andrakaは先日、この画期的な発見によってインテル国際学生科学フェアで「グランドプライズ」を受賞した。
今後5年も経てば、すい臓がんの生存率が早期発見されるようになり生存率の向上に貢献する可能性が高くなるだろう。
その検査には、たった一滴の尿か血液が必要なだけ。これはすい臓がんだけでなく、卵巣がん、肺がんの検査にも使えるが、将来、抗体の種類を替えれば、あらゆる種類のがんも検出出来るかもしれないと期待されている。
しかし、彼の発見は発明と言えるかどうかはわからない。類似の研究が他にある可能性が大だからだ。それでも、すごい!!
がんとタンパク質とは大いに関係があり、その方面からこのような新発見がこれからもあると期待している。
検査法は、今後も新発見が続くだろう。
問題は、治療法である。こちらは、多くの方々が想像しているよりも遅れて
いるのが現状だからだ。