中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

がん相談を受けながら思うこと

  ネットで、がんに関するひどい記事を見つけたので書いています。
そこには、がんは体内に有毒なものを回さないためにできたダムであり、
「有益もの」だと書かれています。
 このような、無茶苦茶な「がん理論」を書きまくっているとは、恐ろしい
ことです。こんなひどい理論を信じる人もいるかと思うとぞっとします。
自分の親が医者に殺された・・ということですが、その程度の知識で書
かれたとすればなおさら恐ろしい。
 インターネットに書かれている「がん」についての記事で、患者とか、
患者の家族が書いたもので、信じるに足るものは数%もないかもしれません。
ほとんどは、独断で、主観的なものばかりです。
 がんは、自分の体験が他の人にも適するかどうかとても難しいのです。
だからこそ、医者も大変だと思います。経験の浅い医師の場合、なおさら
でしょう。
 私は、がん相談を午後から深夜まで受け付けています。
電話(078-958-8415)
 「日本がん楽会」(検索)というグループを作って「がんサロン」や
「がん教育講座」「美術展」「講演会」などの活動を行っていますが、
基本的には、もっと多くの人たちに「がん」のことを、もっと深く知っていた
だきたいという願いを持っているからでもあります。
 がんを告知されてから、慌てふためく人たちをたくさんみてきました。
ほとんどの人が、まさか自分ががんになるとは・・・と思い悩むようです。
がんの基本的な知識を持っている方は、かなりのインテリの人でも稀な
ことです。 多くの人は、がんになった時に「想定外」だとして、受け入れられ
ないで、多くの場合に「うつ」症状になってしまいます。
 最近、身近な人にがん患者が急増し、しかも、深刻な場合が多く、相談を
受けていても、とても辛い思いをいたします。
 声を大にして申し上げたいのは、多くの方が「がん」に無知なことです。
インテリ層の人でも、がんの基本的な知識をお持ちの方は、ほとんどおられ
ません。 まさかと思うほど、「がん」知識のレベルが低いのが現実だと
認識を新たにしていただきたいのです。普段から「健康」や「食事」「運動」
などに配慮されている方でも、がん知識には疎い方が多いのです。
 ですから、がんの告知を受けた時、あるいは再発した時など、医者にすべてを
預けてしまう人が多くなってしまいます。
 世の中の医師の中でも、がんをよく知る医者は10%もいるかいないか、と
言った事情も知っていてほしいのです。だからこそ、患者はもっと勉強しな
ければ、自分の寿命を全うできません。
 がんとは何か、どのような治療を受けるべきなのか。そんなことを基本から
学んでいただきたいと願っています。
 日本がん楽会のHPやブログを検索の上、ご覧いただくと、行事などが
分かりますので、お出かけください。