中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

医療不信を考える(9) 怒る医者がいる

 この連載は是非(1)からお読みくださるようにお願いいたします。

 (8)の中で患者に怒る医者がいると書きました。そんなこと、嘘だろう
 と思っていたのですが、結構いるみたいで笑ってしまうほどです。
  近藤誠先生がお書きになった本のどれかは忘れてしまいましたが、
 先生のところに来た患者さんの話ですが、がん細胞の塊が乳房を突き
 破って出てきていたので、どうしてこうなるまで放っておいたのですか?
 と尋ねたそうです。
 その患者が言うのには、ある大病院で乳房の全摘手術の日まで決めて
 いたそうですが、全摘手術が怖くなり、医師に「手術を少し見合わせたい」
 と申し出たそうです。
 すると医師は突然に居丈高になり「もうあなたの顔なんか見たくもない」
 と怒鳴ったという。それで患者は、なおさら手術が怖くなり、医師が怖くなり、
 どうせなくなる命なら・・と、放って置いていたということだったそうです。
 この患者の場合は転移しないタイプのがんであったために、その後に
 摘出手術と放射線治療で治ったということですが、世の中には、何かを
 勘違いしている医師がいるようなのです。
 だから、近藤先生が書かれていた話のような体験をされた方が、他にも
 大勢おられるということです。
 こういうタイプの医師に対して、病院内で仲間が注意をするかと言えば、
 それはないようです。
 医師同士の結束が固いというよりは、ここにも教師にありがちな「見て見ぬふり」
 をする人が多いと思う方が妥当でしょう。