中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

セシウム稲わらが物語る

 セシウム牛が大問題に発展している。しばらく牛肉を食べないと
言う人さえ現れている。この騒ぎで牛肉が安くなるのなら、私はうんと
食べたいと思っている。 ただし、子供の場合には用心して控えた方が
良いのにきまっている。ずっと言い続けていることなので誤解はないと
思うが念のため。
 今回の稲わら問題で、政府の対応が遅かったという批判が多い。
政府も大変だ。3重苦の災害の対応だけでも、体がいくつあっても
足りないほど忙しいのに、稲わらの対応が遅かったと非難される。
 これは本来どこの部署の人たちの気付が遅かったのだろう。部署
から言うと農水省である。
 原発安全神話を信じていた農水省の官僚たちには、これまで
放射線汚染など考えたこともなかっただろう。頭でっかちの官僚たちは、
世の中の物事に対して、ほとんど経験がない。経験がないと言うことは、
頭を柔軟にして考えることが苦手なのだ。
 だjから農水省は、今回の放射線汚染に際し、自分たちの管轄内での
対応に気が回らなかったのだろう。
 人間たちの避難後、飢えて死んでしまった牛たちもいるが、飼い主が
飢え死にするのを可哀そうに思って牛を放したので、誰もいなくなった
町の中をうろうろ歩く牛たちの映像を見た人は多いはずだ。
 牛は何を食べているのだろう?と心配した人もいるに違いない。
自分の役所の管轄する仕事に熱心であれば、このような映像を見た
時に、他の多くの動物たちの「えさ」を考えたであろう。
「餌は汚染されていないのだろうか」 そう思うだけで、次のステップが
あったはずなのだ。餌をチェックしなければ・・・と思いさえすれば、容易に
稲わらのチェックができたはずなのだ。 自分の仕事に熱心でない
役人が多すぎたことが、今回の悲劇である。
 なぜ、悲劇なのか。何の責任もない農家の人たちが、責められている
からである。100キロ離れたところでも高度汚染が起こっていた。この
事実を深く受け止めるべきだろう。 原発は怖ろしいものなのだと言うことを
再確認すべきではないだろうか。
 内部被曝とは、空気を吸っても起こるものだと言うことを忘れないで
頂きたい。わかりやすく言うと、人間は一日に15メールから20メートル
四角の空気を吸って生きています。そしてその空気の重さは20キロ~25
キロと言われています。私たちは一日に食べたり飲んだりする量は、だい
たい5~6キロなのです。そう・・・食べたり飲んだりする量よりも空気の
方が重いのですよ。原発事故直後に、幼児たちは早く汚染地帯から避難を
と呼びかけたのも分かっていただけますか。