中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

反原発と脱原発の違いを考える

 菅首相は「脱原発」を目指すと言う。
「反原発」を掲げる学者もいる。
 この二つの違いは何なんだろうか。
 
 反原発と言うのは、今回の原発事故が起こるずっと前から
原発設置に反対してきたことだと思う。著書として反原発
訴え続けてきた人たち、裁判に持ち込んで反原発を訴えて
来た人たち、反原発デモに参加してきた人たちだ。
 反原発を訴え続けてきた人たちには研究者も多い。研究の
中で、原発の安全性に疑問を持ち反原発を訴えるようになった
人が多い。その方たちの訴えを真摯に受け止めた人たちが
原発反対運動に立ちあがってきた。
 「脱原発」は、これまで国の「安全神話」に騙されてきたが、
真実を知って脱原発になった人たちである。
 私の場合で言えば、とても微妙である。私に許された紙面の
中では原発批判を書いてきたが、反原発運動に加わった経験は
ない。だから、反原発と言うより脱原発と言う方が正しいと思って
いる。今のようにブログがあるわけではなく、限られた機会しか
自分の意思を表明出来なかったからだ。
 日本共産党は、これまで国会の質疑において、とても素晴らしい
質問を繰り返している。原発に関しては、共産党の指摘のような
結果になった。しかし、共産党も「反原発」ではなかった。安全性に
問題があると言い続けてきただけなのだ。(もちろん重大な指摘では
ある) 反原発の立場を貫いた政党はないのではないか。
 安全性を問題視した政党は共産党以外では旧社会党だけなのか、
詳しく知らない。
 いずれにしても、政治家、産業界も含めて日本中「安全神話」を
信じていたことになる。
 神話が崩れ「神風が吹かない」ことも分かった今、国民は「親原発
原発脱原発」のいずれを選ぶのだろうか。
 原発がなければ産業が・・・などという「人質論」ではなく、もっと子供の
将来を見据えた議論が欲しいものである。人質論に騙されていては、
何も見えなくなるだろう。人質論はずる賢いやり方である。