妻は(肩が凝る)ということを知らず、肩が凝るという意味すら理解出来ない人だった。
一度も肩が凝ったことはないようだ。
ところが今日、草臥れている私をみて、後から肩を揉んでくれた。しかもとても上手に揉むのに驚いた。
嬉しくて涙が出そうだった。
少しずつ回復気味なので、「せめて料理だけは作って欲しい」と言っておいた。
洗濯物干しや取り込み、掃除機掛けや拭き掃除も頑張るが、料理は楽しい反面、何を作ろうかと思い悩む。趣味で時たま作るのは良いが、今は夜もベッドの中で(明日は何を作ろうか)などを考えて眠りにつけない。
僕のためにも、早く良くなってねと頼んでいた。
88歳6ヶ月は、どんどん老いてゆき、体力も能力も著しく老いて来たように思えるのだ。
それでも、とことんまで頑張るのがわたし的でもあると思っている。