中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

医師がよく間違える考え方(2)

先ず、私の経験から書き始めよう。

私は(前立腺がん)の患者です。

手術する予定だったが、検査の結果は手術不可能な状態であった。がんが見付かったのは当日14年も住んでいた豪州.パースであった。

とても素晴らしい専門医で、ミスター.イングランド氏だった。

どうしてミスターなのですかと問うと「英国系の国では、外科医のことを、ドクターと言わず、敬意を込めてミスターと呼ぶ慣わしが有るのです」と言う事だった。

この人の手で手術されるなら、安心して任されると思っていたのに、がんが前立腺の隣の器官にまで拡がっていたために「手術は出来ないので、今後は放射線専門医によって、放射線治療を受けることになります」とのことで、イングランド医師から離れることになった。

帰国して日本で治療を受けようと思った。

K病院の泌尿器科を受診したところ、幸にも教授の診察日だった。

教授は、とても丁寧に前立腺がんの説明をしいぇくださった。

取り巻く若い医師たちへの見本になるような説明であった。

そこで私は「ここでは、3D照射が受けられるのでしようね」と質問したが返事はなかった。

3D照射は、パースでも予定されていた、当時の放射線治療の先端医療だった。

私は、礼を述べて部屋を出た。

部屋から出たところに、ドアを開けて教授が追いかけてきて「3D照射をやってます、スリーデイーです」と、仰った。

私は、こんな大学病院で治療を受けるのを止めようと決断した。

当時は未だ、世界的に評価されていなかった粒子線治療を受けることを決めた。

あの教授は、私の質問をどのように、受け止めたのだろうか。

追いかけてきて「スリーデイ治療をやっています」などと言ったのだろうか。

多分、教授達は普段は別の言い方をしていたのだろう。

ずらっと従えていた若い医師の一人が、私の質問内容を教授に伝えたのかも知れない。