中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

前立腺がん・ホルモン間欠療法について

 最近はあまり書かなくなっていますが、前立腺がんのホルモン治療の
間欠療法について、久しぶりで書いておきましょう。
 多分、自主的に間欠療法をこれまで4度もやってきた人は、日本では
ほとんどいないでしょうから、参考になることだと思っています。
 私が間欠療法を始めたのは、心安くおつきあいしていた放射線科の
 K医師からアメリカの泌尿器学会の論文がメールで送られてきたときから
 でした。 K医師は特に間欠療法を勧めるためという訳でもなく、日本がん
 楽会の活動の参考になればと言うことで、中原さんなら英文論文が読める
 でしょうと・・気楽に添付してくださったのでした。
  泌尿器科医院(私は大病院には、よほどのことがない限り行きません)の
 医師に間欠療法をやってみようと思います、と提案しましたが、医師はトンデモ
 ない・・と言うことでしたので、次回から医院に行かないようにしたのです。
 医師の同意がなくとも、行かなければそれで間欠になる。
  私は他にもいろいろと病気を持っていますから、年に2度は血液検査を受け
 ますが、その際にPSAも入れておいてくださいって頼んであったので、PSA値の
 状態は常に把握しておりました。
 1年半後のPSA値は3,8になっていました。間欠前は0.1でした。
 内科医は「3.8だから問題ないですね」という。そうなのだ、内科医にはわから
 ないのです。私が前立腺がん患者だということを知っているのに、3.8は良い数字
 だと考える内科医に私は「先生はがんのことをよく知らないのですか?」と質問
 しました。 医師は「はい、知らないと言った方がよさそうですね」と答える。
 治療を受けているがん患者が3.8に上がっているということは、体内のがん細胞が
 活躍を再開していることを物語っている。
  しばらくして泌尿器科医院へ行くと「どうしたの?また外国に行っていたの?」と
 ジョークを言う。先生、リュウープリン注射を再開しましょうか・・と言うと、ハイ分かり
 ました・・と再開した。 その後、同じようなことを繰り返した。
 現在はリュウープリン注をやっている。現在のPSA値は0.09である。
  私の場合は、医師の心配にもかかわらず、うまく行ったと思う。がんになってもう
 少しで13年になる。がんが見つかった時には、すでに手術ができない状態だった
 ことを思えば大成功ともいえる。
  しかし、ホルモン療法の間欠は、胆のすわった人でないとできないと思う。
 注射をやめれば、がんがどんどん元気になりますよ・・と、医師は必ずいう。
 言わない医師は珍しい。 でも、経験の多い医師の中には、「それもいいね」という
 人が現れてもよい時代になったとも思う。
  経験していない医師は、間欠なんて恐ろしくて勧められない。万一PSAが急激に
 上がってきたら、ぞっとするだろから。
  ホルモン療法を続け過ぎて、効かなくなった人を多く知っている。どちらが正しいのか
 泌尿器科学会でも意見が分かれていると言うが、間欠をやった患者のデーターが
 少ないのだから、比較もできないのではないだろうか。
  どちらにしても、自分の命なのだから、自分で考えて決めるしかないだろう・・と、
 私は思っている。 ホルモンが効かなくなっても、他にも新しい薬ができていますよと、
 いう医師がいるが、それは嘘か未知だと思えばよい。
  新薬剤で、前立腺がん再発有効なものはまだないと言ってよい。