「芸は身を助ける」
「芸が身を助けるほどの不幸せ」
この2つを並べると、なるほどとも思えますね。
昔は(昭和の60年代ぐらいまでかな)娘に
生花、日本舞踊、茶道などを習わしにいかせていた家庭が多かった。
もちろん家が貧しいと、そんな余裕もない。
女性は、高校、大学などへの進学よりも芸事を学んでおけば、いざというときに身を助けるけることになるというのも本当ですが、そういう窮地にいるというのは不幸せとも思います。
今ではこういうものを芸とは言わないでしょう。
芸人といえば別のものを思い浮かべます。
私は母と2歳で別れ、母は再婚していて、18歳のときに再会しました。
再婚相手は工場長をしていましたから、食うに困っていませんでした。
しかし、神戸に住んでいるときに米軍機による空襲を受けて焼け出され、京都に逃れたのですが、当時は食うに困る日々だったようです。
そこで、習い覚えた、日本舞踊(花柳流)を教える傍ら、自分も三味線、小唄、端唄を身に着けて教えるようになったようです。
私と再会した当時は、立派な師匠として名が売れ、弟子をたくさん抱えていました。
母の場合は芸が見を助けた見本のようなものですね。
創価学会の婦人部長までつとめていました。
私は、母の勧める宗教に関心がなく、再会して僅か半年後に家を出ました。
芸は身を助ける事は、今ではとても難しいことでしょうが、芸ではなく、仕事を覚えておけば身を助けるのは事実です。私はそれを実践しました。
どんな仕事でも、いつか必ず役に立ちます。