全米テニス選手権の女子シングルス決勝が行われ、大坂なおみさんが
優勝した。前回優勝した18年大会以来の決勝進出となった世界ランク
9位の大坂なおみ(22)は、元世界1位で現27位のビクトリア・アザレンカ
(31)=ベラルーシ=に1-6、6-3、6-3で逆転し、2大会ぶりの優勝で、
四大大会3勝目を飾った。
今回の大会で、私は大坂なおみさんの精神的な成長を改めて見直した。
大会が始まる以前に警官による黒人男性殺害事件が重なった。彼女は
抗議のために、優勝戦まで進出できた場合に備えて7枚のマスクを準備し、
同じような被害に遭った黒人7名の名前を書き込んだ。 決勝まで進めた
ことで、そのマスクをすべて着用することができた。 決勝での第1セットを
1-6で取られたにもかかわらず、第2、第3セットを奪って優勝した背景に、
彼女の強い決意が感じられる。 近年の優勝戦で、第1セットを奪われ、
逆転優勝した例が少ないことでも、彼女の精神的な強さが現われていると
おもえる。 大坂なおみさんは、なにを甘いことを言っているんだよ・・・
と、思わせる言動があった頃もある。 だが、今回の優勝への道をみて
いると、彼女が大きく成長したことがうかがえ嬉しく思う。 来年はなんと
してでも・・ウインブルドン優勝を目標に頑張ってもらいたい。