中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

安倍首相に足りないもの(3)

 物事の大局が見えるリーダーがいて、専門的分野のリーダーが

それぞれの現場にいれば、物事はうまく運ぶはずだ。

国のリーダーに大局を見る目があれば新型コロナにも上手く対応

できたのではないかと思う。 ところが先をみる能力に欠けるというか、

運が悪いのか分からないが、ちょうど、新型コロナが日本に入ってきた

ころに開催されていた国会に出されていた議案の中に、重症者病床

の大幅削減案が提出されていた!!! タイミング的に言えば、まさに

これから必要だという時に、削減案が上程されていたということになる。

 これをドイツの例にとってみよう。 ドイツでは、新型コロナウイルス

ような疫病が発生することを想定して、重症者用ベッド拡充を終えていた

という、日本とはまったく逆の施策が進められていたというから驚きである。

 トップリーダが全ての法案を考えるわけでもない。各省のトップたちが

それぞれに出してきた案の中から上程されるものが決まる。 その段階で

トーップリーダーが、それをどのように判断するかということの差が、この

よう違いにあらわれるということになる。 ドイツとの場合と、あまりの真逆に

驚くほかないが、以前にも紹介した月刊・文藝春秋7月号(2か月前)に、

ドイツの官僚が書いた提案書が掲載されている。見事な提案書であり、

その提案を受けて、メルケル首相および閣僚が動いた結果ということだろう。

 日本の場合で言えば、ダイアモンド・プリンセス号の時に、現場に送り込んだ

リーダーが決して専門家ではなかったということが問題だ。だれがリーダー選び

に、どうかかわったのかは知らないが、国のトップリーダーから「これは世界が

注目している事案だから、日本で最高の専門家を探し出して現場に入って

もらえ」という指示があれば・・だれを選んだのだろうか?

 神戸大学の岩田教授が現場に行って唖然としたような・・ことにはならなかった

のではないだろうか? 疫病対策の専門家かどうかが一番の問題点だった。

 その後の政府の専門家会議、そして今の分科会も日本の叡智を集めているとは

とても言えない。日本には、もっと感染症の専門家がいるのです。政府にとって

都合の良い人たちばかりを集めた結果、わけのわからない分科会となっています。