中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

種苗法・ 知らない間に法律が変えられて・・後の祭りに

  新型コロナ禍で生活が乱されている最中に検察庁法改正案が出て来て

大騒ぎとなったが、普段は鈍感な国民も、さすがに気が付いて、とりあえずは

「身送り」になった。まだ廃案になったわけではないので、これからも注目して

行かねば・・と思っています。 ところで、今度は種苗法改正案が出てきました。

これは農家にとっては、とても重要な問題なのです。 「種苗を制するものは

世界をも制する」という言葉があります。 最近のことは知らないといっておきますが、

以前はユダヤ系のアメリカ大手企業が種苗を制することに徹していました。

種苗だけではなく、農薬も同時に制していたのです。 この会社は兵器も作っていま

したが・・・。  種苗を遺伝子操作などした上に、周囲に生えてきた雑草などを枯らす

農薬を播く・・というやりかたです。

 わかりやすく、トウモロコシの例を挙げましょう。 トウモロコシというのは、世界の

家畜農家にはなくてはならない重要な飼料でもあります。昔は、栽培したトウモロコシを、

翌年に播けば、芽が出てきて・・・というように、種が毎年のように使えたのですが、

遺伝子操作などが加えられた種苗は、栽培した種では芽がでません。ですから、

農家は、毎年種苗を新たに購入しなけきえればならないようになってしまいます。

 今国会に提出し2021年4月の施行を目指している種苗法改正で問題視されている

ポイントは、「種苗の知的財産権」が強化される一方で、農民の「自家増殖の権利」が

制限される動きが進行している点である。「自家増殖」とは農業者が収穫物の一部を

次期作付け用に種苗として使用する、いわゆる「自家採種」のことを指します。

 国際社会では、この権利に関し二つの異なる国際条約が存在し、利害関係者は時に

対立しながら主張を展開している。前者の種子の知的財産権を巡っては、世界の種子

市場を巨大種子企業が寡占している状況があり、農民や市民社会から批判の声がある。

 さらに多くの先進国で前者の知的財産権が優先され、後者の農民の種子への権利が

制限されていることが議論を複雑化させている。

農家からはこの改正内容を問題視する声が出ている。しかしメディアは鈍感で検察庁

改正法案のように敏感に動いてはくれない。

 高齢化が進む農家には、運動に結び付ける活力さえなくなりつつある。何のための

種苗法改正なのか? 弱者はどんどん切り捨てられていくように思えてならない。