最近はあまり聞かれないが以前は「顔パス」という言葉が
よく使われていた。「おれは顔パスやぜ!」と威張る奴もいた。
常連であり、いつもたくさんお金を使う客は「上客(ぎょうきゃく)」で
顔パスのきく人たちだ。ところがこれからは、同じ(じょうきゃく)でも
乗客の方が顔パスになっていく時代のようなのだ。
大阪メトロは9日、地下鉄の長堀鶴見緑地線ドーム前千代崎駅(大阪市
西区)で、顔認証システムを用いた自動改札機を報道陣に公開した。
顔写真を事前登録することで定期券や乗車券を持たなくても駅の入退場が
でき、全国の鉄道で初めての試みという。10日からメトロ社員を対象とした
実証実験を始め、2025年大阪・関西万博に先立つ24年度に同社が運営する
大阪府内の地下鉄など全133駅で導入を目指しているという。
そこで思い出すのが、中国の防犯カメラだ。2020年までに中国全国で
2億台に達するらしい。防犯と言うよりも完全な管理システムだ。誤差を
含めて14億人以上だろうといわれる中国の人口だがカメラが2億台と
なれば7人に1台が設置されることになる。 顔認証システムも、やがては
日本全国の鉄道に組み入れられるだろう。悪いことさえしなければ「顔パス」
でやっていけるのかもしれないが・・。悪人たちは、その上をいく方法を考え
出してくるのだろうか。