PISAの国際学力テストで日本の子供が15位に低下したと
大騒ぎしているが、子どもだけが読解力が低下しているのでは
ないように思っている。大人たちの読解力の低下もひどいように
思う。推奨本を知人に紹介しても、ほとんど読んではもらえない。
読んだと言っていても、トピックス的な部分だけ拾い上げて読んで
いるだけのようなのだ。
睡眠薬よりも、本を数行読むほうが眠りやすいという人が私の周辺
では少なくない。 こんな時代になったのかな~~と思う他ない。
次代を担う人たちに読んでほしい本は山ほどあるのだが・・見向き
もされない。 20世紀が終わろうとしていた時期に「21世紀に残し
たい本」の選考があった。財界、文化人など多くの人たちから支持
を受けて、ナンバーワンの座に輝いたのは、司馬遼太郎さんが書いた
「坂の上の雲」だった。実は「坂の上の雲」を読んだ人たちと話し合
うと、小説では書かれなかったもっと面白い部分が書かれた本のこと
も語り合えるのだが、そのような人となかなか巡り合えないでいる。
村上春樹さんのフアンの間では、作品について語り合えるグループ
があるようだが・・私は神戸にもあるのかどうか知らない。
そういう機会があれば、どこまで読み込んでいるのか、どんな読ま
れ方をしているのかが分かって面白いと思うのだが。そういう読み方
もあったか!ってな感じで話し合えたら楽しいだろうなって思う。
話がずれてしまった。ようするに・・読解力テストは、批判文を
書けと言ってるわけではないのだけど、そう思っている学者もいる
らしい。批判をするのではなく、長文の中(それほど長文ではない
けれど)から、情報を探し出し、そこに書かれたのもが、信ぴょう
性のあるものかどうかを判断し、意見なのか、事実なのかを判断
することを求めているようなのだ。
読解力をつけるためには、やはり日常的に小説とかエッセイ、紀行文
偉人伝などを読む習慣を持つことだろうと思っている。