今日は叔母の葬儀の日だった。 92歳でのピンピンコロリなのだから、
本人が願っていた通りになって、本人も家族も、良い旅立ちだとおもう。
しかし、いつも気になることだけど・・火葬場で棺を火葬口の前に置いて
僧侶がお経を唱え終えると、棺がなかに送り込まれ、係員がスイッチを
押すとボッツ!!という音がする。その音は続く。 ガスに点火され高温
で焼かれている姿が目に浮かぶ。 棺の中に埋め尽くされるように入れた
花や記念品なども一瞬のうちに焼かれているのだろう・・・と思うと切ない。
オーストラリア・パースで数多く葬儀に出席した。 私は、あのような
葬儀がいいなと・・いつも思う。
壇上の(ステージと言った方が良いかも)中央の台の上に棺が置かれ
ているて、花々が美しく周囲を飾っている。もちろん棺の中には家庭での
お通夜の場で、亡骸の周囲に花がいっぱい家族や友人たちによって
埋められる。
葬儀を執り行うのは巨大な斎場にある二つの会館のうちの一つだ。
斎場の入り口で葬儀に参加する人たちは、棺を運んでくる車をまち、
車が到着すると、しずしずと車の後を歩いて会館まで向かう。
葬儀のあり方は、遺族の意向によって違う。宗教によっても違う
ほとんど同じなのは、ステージの両端にスピーチテーブルがあり、一方は
司会者が、もう一方は友人などがなくなった方の思い出を語る。これが
なかなか良い。 葬儀時間は1時間。終わった瞬間に、ステージ中央に
あった棺が静かに沈んでゆく。それでおわり。ボオッと言う嫌な音も聞こえ
ない。 あの最後の瞬間だけ・・・日本は変えられないのだろうか。
もう死んでいるのだから・・いいじゃないかと思う人もいるだろうけど、
遺族たちにも、あの音は辛い。