中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

国や宗教による葬儀の違いなど(2)

オーストラリアはイギリス人が上陸した場所に旗を立て「ここはイギリス領だ」と宣言する
ことによって領土化した・と観光案内などにも書かれている。僅か数100年前まではそういう
世界だったのだ。アメリカだってそうだし、カナダもそう・・ニュージランドも同じ英国領になった。
多くの国々がヨーロッパの諸国(イギリス、スペイン、ドイツ、オランダ、フランスなど)に
乗っ取られて行った歴史がある。
それを少し遅れて日本が真似をしようとして戦争になり、日本は犯罪者となった。
世界の歴史とは勝手なものなのだ。
さて、お墓のことに戻ろう。
 ローマカソリックギリシャ正教ロシア正教・・みんなカソリックだが、墓石の作り方など
は全く違っている。そして、火葬はしないで土葬することになっている。アメリカドラマの
ANX系のCSI(マイアミ、NY、ラスベガスものの)ドラマは科学捜査班である。そしてドラマの
中で、埋葬された死体を掘り出して検証し直したり、DNA検査をするシーンが多く観られる。
これらは、埋葬されているからで、現在の日本のようにすべてを火葬にした場合は、こんな捜査は
成り立たない。
土葬する場合、普通は3層に積み上げる形式になっている。同じスペースに、順に3段重ねとなる
ようになっている。墓石の大きさが資力によって違うのは世界中の共通点である。
パースの場合だが、この巨大な墓地は、その近くを車で通っていても気がつかない。周囲は
住宅地になっているし、墓地前の駅に降り立ってもその前が墓地だとは気がつかない。
大きな樹木が周囲を覆っているので公園のようでもある。
この墓地の中に、葬儀用の建物が3つある。教会ではない。だから、どの国の人も、どんな宗教
でも使える。
日本の葬儀の場合、教会でも、葬儀専門会場の場合でも、会場側の段取りの中で進行していく。
スケジュール通りにことが着々と進められる。
豪州では、会場を使える時間が限られているが、葬儀の中身は遺族側が決めることになっている。
ステージには、スピーチ台が左右にあり、中央には棺が置かれ花に囲まれている。
一歩のスピーチ台では、遺族側が選んだ司会者が進行役を務め、一歩のスピーチ台では、
友人たちの想い出スピーチが数人行われ、場合によっては焼香があり、場合によってはみんなで
歌を唄い、故人が好きだった音楽を聞くなどと全く自由である。
棺に入れる場合は、背広にネクタイ、靴、帽子などどこかに旅行に出かけるような姿にするのが
慣わしらしい。
葬儀が終わると、目礼し、その間にボタンが押され、ステージにあった棺が静かに地下に降りて
行く。そして、火葬に付されるのだ。
葬儀会場には、次の部屋(ホール)に各種のお茶などが飲めるようになっている。
そこまででいったん終了し、多くの人たちは散会して行く。
亡くなった方と親しい友人たちは、その家に向かい、そこで語らい飲食する。
あとで、遺族が火葬場で遺骨を受け取る仕組みになっている。
葬儀の時間は、約1時間半。短いが感動的な葬儀が多かった。
私は、一度は司会者を務め、二度は想い出スピーチをした。
そして、日本にいては決して経験できないことをした。
どうしても私に戒名を付けてほしいと頼まれ、「それは僧侶がするもので、私にはできない」
とお断りしたが、是非にもということで戒名を付けさせていただいた。
戒名を書いたことは二度あった。
日本では、高い金を出して戒名を付けてもらう。
その時、戒名に何十万も支払うことに意味があるのだろうかと、思うようになったものだ。
習慣、いきさつ、周囲の意向など、葬儀では「流されて」ことが進められていく。
そんなことなどが、一瞬の内に脳裏を駆け巡った。