まさか??そんなことが起こるはずはないと思えるようなことが起こった。
将棋と言うのは相当に難しい。 アマ3段を持っている私から見ると、プロの
初段でも雲の上の人のように思えるぐらいの実力差があるのだ。
将棋界はA級、B1級、B2級などという構成がもっと下まで続いていて
一つクラスを上げるだけでも容易ではない世界だ。 まして、8冠になった
タイトル戦の挑戦者になることは至難のことであり、タイトルを取るなんて
ことは想像を絶するほどに厳しい社会でもある。 それなのに??である。
動かすという珍しい反則負けがあった。
橋本嵩載八段(35)と菅井竜也七段(26)の対局でのことだった。
この組は、名人挑戦権を争うA級順位戦の一つ下の階級で、現在は渡辺
棋王や谷川九段らタイトル・A級経験者が半数を占める「鬼のすみか」とも
呼ばれる場所でもある。
橋本も元A級の一人だし、菅井も昨年に羽生さんから初タイトルの王位を
奪った若手のホープなのだ。今年失冠したもののA級への再昇格を狙って
いる。
この対局前の時点でリーグ成績はともに1勝4敗。負ければB級2組への
降級を心配しなくてはならない状況で、双方にとって負けられない一戦だった。
菅井の先手で始まった対局は午後9時、終盤戦になって、形勢は菅井が
リードし、持ち時間各6時間のうち、残り時間も橋本7分、菅井は3時間以上と
大差での勝利目前だった。
この時、世紀の大ちょんぶが起こった。相手の橋本棋士もは「形勢ははっきり
不利で持ち時間m少ないしもうダメだなと思っていた」という時に、菅井棋士は
信じられない手を打った。
将棋を知らない人には退屈だから、これ以上は書かないが、やってはなら
ない手、できない手・・と言ってもいいことをやって負けてしまったのだった。
猿の木から落ちる、弘法にも筆の過ち・・だったのか。