中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

貿易戦争の拡大に懸念広がる

 アメリカと中国の貿易戦争が激化してきた。トランプ大統領
もう一段課税強化すると言明している。だが、もう一段と課税強化すると
貿易戦争という言葉では済まない深刻な世界を作り上げてしまうかも
知れない。
 ちょっと計算いてみよう。
アメリカが中国から輸入している中国製品は年間5050億ドルなのに
対して中国がアメリカから輸入しているのは年間1300億ドルである。
アメリカは中国だけでなく日本との貿易でも大きな赤字となっているが
中国の場合はマイナス3750億ドルもの貿易赤字であるだけに、黙示
できないというわけだ。
 トランプ大統領の場合は、この数字を強調することで自身の選挙戦術
として露骨に使うところがいただけない。
 7月に第一弾として、中国から輸入する年間340億ドル(3兆8千億円)
分の製品に25%の追加課税を掛けることで「貿易戦争」が幕開けした。
 8月23日には第二弾として160億ドルを発動し、9月には第三弾として
2200億ドルを追加課税すると言っている。
 このようなアメリカの追加課税にたいして中国は一歩も引かず、アメリ
の追加課税分に相当するアメリカ製品に対して報復課税をすることを決め
ている。
 計算すると分かるように、中国としてはアメリカの追加課税に対応しよう
にも、本来アメリカからの輸入分は1300億ドルしかないのだから、報復
手段として、これ以上の追加課税報復ができないことになってしまう。
 だから、もしアメリカが8月と9月に予定通りの追加課税に踏み切った
ばあい、中国としては「追加課税以外」の報復手段を取らざるを得ないこと
になる。 そこが大問題だ。 いまの中国は、アメリカに対して「ごめんなさい」
も「負けました」とも言えない。ここまで来たら強気で行くしかない。
 米中貿易戦争によって、世界中の投資家に迷いが起こっているという。
投資家としては、投資の場を失いつつあるのだ。 ひょっとして・・株価にも
おおきな打撃を与えるかもしれない。
 まずは、8月23日の第二弾の引き金を引くかどうかに注目が集まっている
第三弾まで行けば・・大変なことになるだろう・・と思う。