中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

中国の共産党大会に関心を持とう

 中国は18日から中国共産党第19回党大会を開催する
来年3月に開催される全国人民代表大会(国会)における人事にも
大きな影響力を持っているのが共産党大会なのだ。
中国が今後どのような方向へ向かうのかを知るためにも、この二つの
大会の成り行きに注目しておくべきだと思う。
 今日の朝刊では習近平国家主席の側近である陳敏爾(チンビンジ)氏が
政治局常務委員(7人)に昇格し、来年の全人代で国家副主席に就任すると
伝えている。
 この人事は早くから予定されていたこととはいえ、習近平氏の力が衰えて
いないこと顕著に物語っている。
 中国は、経済政策のありようなどから見ても、すでに共産主義ではないよう
思えるのだが、中国共産党という組織は堅固に保たれていて、広大な国土を
治めるためになくてはならぬ存在となっている。
 習近平国家主席にも敵が多く、彼を貶めようとした人も多いようなのだが、
そういう人たちを早めに抹殺してしまう能力もトップの座を守るために必要
なのかもしれない。
 中国共産党の党紀には「マルクス・レーニン主義」「毛沢東思想」「鄧小平理論」
という三つに加えて「三つの代表」「科学的発展論」の5つが書かれているのだが、
江沢民の「三つの代表」胡錦濤の「科学的発展論」には個人名が書かれていない。
「主義」「思想」「理論」の順に三人の名が代表されているという訳なのだ。
 さて・・今年の党大会で習近平氏の名前が記された「理論」とか「思想」と言うものが
採択されるのかどうか・・。「習思想」などと言うものが認められると、鄧小平さんを
上回る評価と言うことになる。
 毛沢東(モウタクトウ)氏は党の主席という地位にあったが、鄧小平氏が「主席制」
を廃止して以来、集団指導体制となり7名の「常務委員会」が党のトップ組織になって
いて、多数決で物事を決める。もし・・習主席などということになれば、絶対的な
存在となることになる。
 こういうことも、18日からの大会を見る参考にしていると興味深い。
なにしろ現在の中国は、世界トップの座をアメリカと争っていて、近い将来には
アメリカを様々な部門で追い抜くかもしれないほどの発展ぶりなのだ。
 中国の実力を侮ってはいけない。何しろ4千年を超える歴史と文化はだてではない。