死ぬまで元気でいたいというのは、だれもが抱く思いなのだろうか。
昔から「不老不死」の薬を求め続けられてきたという歴史がある。
権力者ほど不老不死を求めていたようにも思う。
最近ではピンピンコロリという分かりやすい言い方も使われている。
確かに、ぴんぴんしていて、ころりと死ねたらラッキーだ。
だが、多くの場合だが、ピンピンコロリは事故の場合であって、普通に
生活していて、昨日まで元気だったのに・・・というのは少ない。
いや・・そんな人を知っているというだろうが、本人が病気だったことを
知らなかったという場合もあり、本人は気が付いていたが、周囲が病気
だと知らなかったというのではないだろうかと、思ったりりする。
75歳を過ぎて、体のどこも異常がないということはほとんどないに等しい。
耳が遠くなった、眼が見えにくくなった、腰が痛いなどという劣化的症状
はだれにでも起こるだろう。
81歳を超えて思うことは、できれば楽に死にたいということだ。
痛いとか苦しいだとか思わないで、周囲にも迷惑をかけないで、上手に
死ねないか・・・と思う。
だが、痛いとか苦しいだとかということが重なり、辛くなり、何度も耐えて
行く中で「死ぬこと」を容認できるのかもしれない。
とても元気な人が、ある日、「明日死にますよ」と突然知ったとしたら・・・
死を受け入れられないのではないか。
多くの人が、5種類ほどの病を持っているらしい。
その病を、こちらから指名できないのが気に入らないが、それもこれも
受け入れられる・・・そういう自然体でありたい。