トルコ軍が領空侵犯を理由にロシアの空軍機を撃墜したという
ニュースは世界の様々な事情がいかに複雑化してきたかを物語る
ものだった。
今夜の各局のTVニュースや解説を観ていても、満足なものは
なく、通り一遍の解説だった。
NHKにしても民放にしても、この時点ではこの程度しか言えないだろうと
思う。
ロシアはシリアにいるISを攻撃しているが、ISはその仕返しだとして先日
ロシアの旅客機をシナイ半島で撃墜したばかりだった。
そういう観点から見れば今回の撃墜事件は「同士討ち」という構図になる
から、うかつなコメントができるわけがない。
ロシアもこの事件に素早く反応せず、様子をうかがっているようだし、トルコ
もコメントを出していない。
地図をじっくり見ることと、世界史を詳しく検証することで、なるほどという
答えを見つけることができるかもしれない。
シリアを脱出している難民は400万人を超えたと言われるが、その多くは
隣国トルコにいると思われる。
いるのだ。
テロによって殺された人の数の何百倍もの一般市民が、空爆によって
殺されていることも事実として認識しておかなければ真実が読めなくなる。。
だから、今回の様な事件が起こりうる下地はあるということだ。
問題はこれからだ。撃墜されたからと言って、ロシアはトルコを空爆する
訳にはいかないだろう。
2千年も続く過去の歴史の負の遺産は永遠に引き継がれていっている。
巻き込む形になってしまった。
開始した戦争よりも「歴史的誤り」であったと言えるだろう。
この後も、「思わぬ事態」が世界のどこかで起こる可能性が広まってきた。
安倍総理には、自信過剰にならないでほしいとお願いしておきたい。
まないでいただきたい。首を突っ込むと、ロンドンやパリ、ニューヨークの
ようなテロに巻き込まれるかだら。