中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

道州制について

 橋下大阪市長が、彼の唱える道州制論に多くの市議が賛成しない
 ことを理由に市長を辞任して、新たに選挙に問うことになった。
 道州制について、今度の選挙でどのような説明をし、市民がどこまで
 理解できるのかが問題である。
 今日は私の考え方を書いておきたい。
 私は基本的に道州制に賛成である。ただし多くの注文がある。
 反対する人の中には、日本は国土が狭いから道州制に向かないという
 意見もある。だが、それは違うだろう。国土の広さで考えるか、人口で
 考えるかというと、やはり人口で考えた方がよさそうだからである。
 欧米諸国の道州制を見ていると、なかなか面白い。
 私が注文を付けたいのは、日本でも同じようにできるかどうかという点にある。
 欧米諸国というのは、民主主義の歴史が長い。裏打ちとして宗教的なものもある。
 日本は民主主義国とはとても言えないと私は思っている。
 欧米の人たちというのは個人主義が徹底している。だが個人主義というのは
 良い面が数々ある。
 では、日本はどうなのかというと、戦後民主主義という形の中で、悪い面だけ
 育ってきたように思う。それは個人主義ではなく「利己主義」なのだ。
 自分だけが良かったらそれでよいというのは、個人主義ではなく利己主義である。
 西欧の人たちもプライベートをとても重視するが、今の日本のプライベート云々
 するときは、社会全体を考えているのではなく、自分だけを考えている。
 プライベートと言えども、社会の中でどうあるべきかということと無縁ではない。
 身勝手、利己主義が、どんどんひどくなってきている日本で、道州制がうまくいくか
 どうかが問題だと考えている。
 江戸幕府は藩政だった。各藩が競って教育を高めたり、産業を育てたりしていた
 ことが、維新後の日本を支える根源となったことは歴史をみれば明らかなことだ。
 現在の日本は、政府が何もかもすべてを支配している。
 欧米の道州制を取っている国は(道州制を取っていない場合も)自治体に与えられて
 いる権限は大きい。
 もっと自治体に権限を委譲すべきだと思うが、その自治体も、現在のような縦割り
 行政を行っているようでは信頼に足りない。
 先ず、自治体が行政改革を徹底して行い、その上で道州制にするのがベストだと
 思うが、利己主義が増幅している日本でどこまでやれるだろうか。