中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

「薬師丸ひろ子」さんで想い出すこと

 薬師丸ひろ子さんが「35周年記念コンサート」を行った。
そのコンサートに行ったわけではないがNHKの放送でたっぷり
聴かせてもらった。
 薬師丸ひろ子さんはNHKの朝ドラ「あまちゃん」に出演して独特の
雰囲気を醸し出していた。なんだかとても久しぶりに彼女を見たような
気がしたが、いい女になったな~という印象を強く持った。
同じような印象でいえば小泉今日子さんも「いい女になった」と思う。
 
 さて、薬師丸ひろ子さんと直接的な思い出ではないのだが、私には
彼女とは縁のある思い出が残っている。
 彼女が角川映画の「野生の証明」に出演した頃のことだった。
 角川春樹さんと森村誠一さんを講演会に呼んだことがあった。
今更言うまでもないほどだが角川春樹さんは角川書店角川映画など
の社長として、新しい企画をどんどん発表し実現させる当時の風雲児だった。
 森村誠一さんは作家として知る人ぞ知る存在である。今なおTVドラマ化
される作品が多い。
 神戸国際会館にお二人を招き講演会を主催したのは、神戸フアッション・
ソサエティー(K・F・S)で、私が会長5期目の時だった。
 面白いエピソードがある。
角川春樹さんと言えば当時は飛ぶ鳥も落とすほどの感じの人だった。
ところが楽屋で「僕は緊張しちゃって心臓がどきどきするよ、こういう講演会って
初めての体験なんだよな、誰か安定剤を買ってきてくれないかな」と真剣に頼み、
お付きの人が買いに走った。それまでの角川さんに持っていた印象と違いすぎて
人間的なものを感じて親近感が持てたことを思い出す。
 彼はその後にある問題を起こしたが、私は彼のその時のイメージが強く、今もなお
彼の存在に興味がある。
 森村さんは、講演慣れしていていた印象が起こっている。
私はと言えば、当時は生放送だったTVワイドショウ「は~い2時です!」の司会者
として出演していたのに、講演会の司会者としてあの広くて長い神戸国際会館
のステージを、真ん中に置かれたテーブルまでの間が長く感じられて、どうやって
歩いたか忘れるほど緊張したことを覚えている。
 TVスタジオは狭くて明るい。それに反してステージの真ん中だけにスポットライト
が当たっているだけで、客席の方を見ても真っ暗で何も見えない。
ひろ~い場所に一人放り出された感じがしたものだった。
 あの時あがったのは角川さんの「心臓ドキドキ」発言があったせいかもしれない。
講演会が終わり、薬師丸ひろ子さん主演の映画が上演された。
 講演会のチケット販売も大変だったが、私にとっては角川春樹さんとの会話や、
ステージで孤独感になった思い出だけが強く残っている。
 薬師丸ひろ子さんの35周年記念コンサートを観ながら、遠い昔の懐かしい
ひと時を思い出した次第である。