中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

『ひかりがいっぱい』 ちょっとしたエピソード

 これまでに書いたのか書かなかったのかも定かでないが、呆けて
しまったわけではなく、単に歳をとっただけである。
 今日、と言っても日付は変わってしまったが78歳となった。
最近、体調がよくない。わけのわからない症状は、医者にも説明が
難しいほどである。それでも狙いを定めて、二つの診療科を受診した。
そのどちらも、この症状の原因は、わが診療科とは関係ないだろうという。
心配させてもいけないので、簡単に書いておくと、3キロほどもある鉛の
ヘルメットをかぶせられ、その中に火災報知機の警報音発生装置が
ついている感じの上に、時々後頭部を棒で殴られるというような感じだと
言うと想像がつくだろうか。とても想像できないと思うが、まあ、想像して
見てください。
 疑ったのは、耳鼻科である。これはある意味で的を射ていた。町の
耳鼻咽喉科では見つけられなかった、変な場所に穴があいていて化膿して
おり、膿からブドウ球菌が見つかった。耳と耳鳴りになどには大きな関連が
あるから、今後ももっとよく調べてもらうつもりでいる。
 MRI検査によって脳には全く何の異常も見られないことが判明したのは
明るい情報だった。
 ここから話は、全く違う方向に行く。
9月12日に「がん患者を励ますコンサート」を開催した。開催2か月も前から
プログラムは決まっていたが、ある方の紹介で、シンガーソングライターの
堀内圭三さんをプログラムに加えた。
 コンサート翌日の堀内さんのライブにも行かせてもらったが、その時に
ふっと湧いてきた詞を彼に見せると「曲をつけましょう」を約束して下さった。
そして、10月14日の「がん講演会」の席上で発表しましょうと行ってくださったのだ。
 さて、講演会も、堀内さんの歌声も素晴らしかったことは、日本がん楽会の
ブログで見ていただこう。
 その話とは別・・に、誕生日を迎えた私と妻を長女夫妻が御馳走に招待
してくれた。そのあとで「カラオケに行こう」という。私だけでなく、妻もメニエル
を起こしてから耳鳴りがひどい。多分カラオケも唄えないだろうし、あの音が
辛抱できるだろうかと思ったが、最後の、思い出のカラオケになるかもと
考えて、あるスナックに入った。ここのママは大腸がんを患い3度の大手術にも
めげずに、今もなお週に一度のゴルフを楽しんでいると方である。
 話が、昨日の講演会と、堀内さんの話になった。その時、娘がIPOTを持ち
出してきて、昨日の映像を見せたが、歌声はかすかにしか聞こえない。
ところが、IPOTのスピーカーにマイクを近づけたところ、店内に堀内さんの
歌声が響き渡った。
 歌をじっと聞いていたママが、思わず泣き出してしまったのだ。
実は、娘は「ひかりがいっぱい」の歌詞を見ても、堀内さんの歌を聴いても
さほどの関心を示さなかったものだ。私が言うのも変だが、娘の主人は
ゴルフのシングル級であるが、歌を歌わせると娘はシングル級でもある。
 でも「ひかりがいっぱい」にたいした関心を見せなかったのに、スナックの
ママの涙を見て「私も、この歌を唄えるようにする」と言いだした。
 がんを経験したした人には、こんなにもすんなりと分かるものなのねと、
改めて思い直した様子だった。なんとか、この歌を広めるために、私も
努力すと言い出した。
 多くのがん患者に「ひかりをいっぱい」届けたい。
CDもできました。原価で500円です。もっとたくさん作れば安くなるようですが・・。