今日、ある県から東北地方に派遣された警察官から現地での
事情を聴くことが出来た。
派遣された当時は、震災後未だ日が浅かったこともあり、警察で
準備された食事は一日カップめん２個だけであり、その他は自前だと
言うのである。当然のこと、県警から食事などは準備されていたものと
思っていただけに驚いた。
しかし、彼が言うには「もし食事が用意されていたとしても、とても食べられ
なかっただろうとおもう。津波による異様な匂いと死臭とが入り混じって
それはそれは食事なんか摂れる気分になれない」とのことだった。
とにかく過酷な環境の中で、がれきを手で取り払い、犠牲者を探すという
ことを朝から晩までやるのだから、若い人でも参ってしまう。
彼は、４キロ以上も痩せました、と言っていたが、また近いうちに、再び派遣
されるだろうと思います・・・と言うことだった。
私は、かねがね、ＴＶで捜索している映像を観ていて、犠牲者の捜索に
どうして犬を利用しないのかと考えていた。
死臭があれば、がれきの中の犠牲者を簡単に見つけてくれるのではないかと、
思っていた。
ところが、そうではなかった。
死臭があまりにひどく、津波によって海底から持ちこまれた異様な匂いが
入り混じったものは強烈であり、犬の敏感な臭覚は、破壊されてしまうだろう
とのことだ。匂いが強すぎて、犬のように敏感な臭覚の持ち主では、耐えられ
ないだろうと言うことである。
そのような中で、日々ご苦労されている、警察官、自衛官、消防士たちに心から
感謝申し上げたい。
そして、より危険な原発内及び周辺で働く人たちに、この上ない敬意を持つとともに
感謝の気持ちでいっぱいだと言うことを伝えたい。
