★(1)から全て改題しています。
何度も書くようだが、あの日突然にと言う感じで、
座ることさえ出来なくなったのです。
もちろん予感はあった。
腰椎のすべてが圧迫骨折していて、胸椎まで骨折し、折れた所が固まらない奇病なのだから。
だからこそ介護ベッドを頼んでおいたのだし。
今年に入って体重が減り始めていた。
2月になって50キロを割りそうだと妻に伝えたことがある。
3月24日の朝から、全く突然に食べられなくなった原因は、今も分からない。
あの日から僅か10日間ほどで41キロまで体重が減っていた。
ベッドで見る腕や指も骨皮筋右衛門になっていて見る影もない。
知り合いの、尼崎の長尾先生は多くの著書があるが、私の名前が出てくるのもある。
多くの看取りをされている事でも、尊厳死を世に広めたことでも知られている。
先生によれば、人間は枯れるように死ねば痛みも苦しみもないと仰る。
自分の両腕、両手指を見つめて、これが枯れるように死ぬということか、、と思った。
両手を肋骨に置いてみると、肋骨は理科教室の骸骨見本のように骨だらけ、足も尻も骨ばかり。
その時、ようやく体重計でしょうか計った時が41キロだった。
ここからが、大切です。
もし、どこかの施設にいたとすると(病院とか、老人ホームとかの)多分100%点滴をされていたと思う。
食べられない、水も飲めない。衰える一方の老人に対して点滴で栄養剤を入れようとするだろう。
病院によっては胃瘻と提案を家族にするかも知れない。
もし、胃瘻(イロウ)など受け入れていれば、本人も家族も辛い事態に追い込まれてしまうことだろう。
一旦胃瘻を着ければ外せないからだ。
点滴も水膨れにさせられてしまう。
私の場合は、一切の医療を受けなかってラッキーだった。
ここが、高齢者医療の難しさなのだ。
すべての高齢者は、そう言うことを常識として知っておくべきなのだが、本人も家族も医療者に全てを委ね過ぎる。